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歯科技工士・岩澤 毅

『日本歯技』2013年12月号 巻頭言 「あなたにとって、MERRYとは何ですか?」

2013年11月28日 | 日本歯技


『日本歯技』2013年12月号 巻頭言

「あなたにとって、MERRYとは何ですか?」

 「歯科技工士法制定ならびに日本歯科技工士会創立50周年記念大会」(2005年9月18日)において、9月24日を「歯科技工士の日」、10月8日を「入れ歯感謝デー」と定め、その両日の間を「歯科技工士社会PR期間」と位置付けた。今年は市民公開講座を10月5日、東京都墨田区の両国にて開催した。
 我々の仕事は、国民の口腔保健の維持増進を担う重要な役割であり、それを市民に啓発し公開講座等を継続的に開催することは、公益社団法人である本会にとって不可欠なことである。今年は、アートディレクター/グラフィックデザイナーの水谷孝次氏に講演をお願いした。水谷氏は、バブル最盛期の頃、弛まない努力と才能により大成功を収め、数々の賞と名声、そして富を得ることができた。しかし、その時、水谷氏が感じたのは、「自分の仕事は企業の利益になるが、社会の為になっているのだろうか。人々の幸せに役立っているのだろうか」という疑問であった。
 それを契機に、ほとんどの仕事を断り、NPO法人MERRY PROJECTを立ち上げ、「笑顔は世界共通のコミュニケーション」を合言葉に笑顔の写真を撮影し、次々と発表していった。その笑顔の写真が愛知万博の「愛・地球広場」を飾り、北京オリンピック開会式でのクライマックスでは、2008本の笑顔の傘が次々と開き、世界中に大きな感動を呼んだ。中国で開催されるオリンピックで、日本人のデザイナーが芸術顧問として参加することはまさに奇跡であり、水谷氏の良い意味での「しつこさ」の勝利であった。
 本会は、新たな成長戦略を策定中である。成長の実現に向け努力を重ねることは前提であるが、その過程では幾多の困難を経験することが当然のように予想される。しかし、目標を達成するためには、その困難を常にポジティブに捉え、「しつこく」行動していくことが大切である。
 本誌は、約3年間表紙デザインを水谷氏にお願いし、あの笑顔を毎月皆さんのもとにお届けしている。
 水谷氏は問いかける。「あなたにとって、MERRYとは何ですか?」
 そして、私たちは問い続ける。「歯科技工士にとって、自己実現とは何ですか?」

※MERRY=楽しいこと、幸せなとき、将来の夢など。

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