渦中から脱出後の肉声, 2008/5/21
By 歯職人
長年政府税制調査会会長を務めた石弘光氏による回顧録。
納税に喜びを感じ、課税を喜ぶ人間は極めて少数と思われるが、社会の仕組みとして、一部の産油国等を除けば、税金は避けて通れない問題である。
極めて政治的争点になり易い「税」を扱う政府税制調査会は、政界からもマスコミからも注目度と被圧力が高いが、その「渦中」から平場に降りた石弘光氏の論集である。
小泉内閣により力を増した経済財政諮問会議により議論に枠をはめられた以降の政府税制調査会は、やや力を減少させたかの印象を受けるがいかがであったのだろうか。
多くの利害関係者とその応援団が控え、動き回る利害調整の現場からの「渦中にあって」である。
結局、如何なる税制を選択するかは、国民の選択による以外に無い訳だが、国家の全体像と将来を見通しながら現在の税制を構築する作業に、参加し得る能力を国民と政治家に求めることは可能か?こんな問いを発したくなる読後感である。
「負担の公平性・平等性」を如何に担保するか、あるいは重税感・担税感を減少させるか。時代状況・経済状況を背景に絶対的な答えの無い問いへの、石弘光氏からの肉声を含む回答といった趣の一冊です。
(ゼイセイカイカクノカチュウニアッテ )
税制改革の渦中にあって
ISBN:9784000236744 (4000236741)
223p 19cm(B6)
岩波書店 (2008-01-25出版)
・石 弘光【著】
[B6 判] NDC分類:345.1 販売価:2,310(税込) (本体価:2,200)
危機的な財政状況、少子高齢社会の到来のもとで、社会的インフラストラクチャーたる税制はどうあるべきなのか。
「低福祉・低負担」/「中福止・中負担」/「高福祉・高負担」のいずれを我々は選び、その選択を受けた今後の税制改革を新たな視点でどう進めるべきなのか。
―政府税制調査会長を務め、税制改革の渦中にあった著者が、安心、安全そして希望のもてる未来のために、明確に答える。
第1章 増税時代の到来か―パラダイムの転換!
第2章 税制改革の主役交代―官主導から政治主導へ
第3章 国民の理解とマスコミ報道―どう改善しうるか
第4章 政治的にタブー化した消費税―どう克服しうるか
第5章 迫られる所得税の復権―改革の原点
第6章 複雑な法人税の立場―今後の目指すべき方向
危機的な財政状況、少子高齢社会の到来のもとで、社会的インフラストラクチャーたる税制はどうあるべきなのか。低福祉・低負担/中福祉・中負担/高福祉・高負担という国民のいずれかの選択のなかで、今後税制改革を新たな視点でどう進めるかを、長年政府税制調査会会長を務めた著者が明確に答える。
By 歯職人
長年政府税制調査会会長を務めた石弘光氏による回顧録。
納税に喜びを感じ、課税を喜ぶ人間は極めて少数と思われるが、社会の仕組みとして、一部の産油国等を除けば、税金は避けて通れない問題である。
極めて政治的争点になり易い「税」を扱う政府税制調査会は、政界からもマスコミからも注目度と被圧力が高いが、その「渦中」から平場に降りた石弘光氏の論集である。
小泉内閣により力を増した経済財政諮問会議により議論に枠をはめられた以降の政府税制調査会は、やや力を減少させたかの印象を受けるがいかがであったのだろうか。
多くの利害関係者とその応援団が控え、動き回る利害調整の現場からの「渦中にあって」である。
結局、如何なる税制を選択するかは、国民の選択による以外に無い訳だが、国家の全体像と将来を見通しながら現在の税制を構築する作業に、参加し得る能力を国民と政治家に求めることは可能か?こんな問いを発したくなる読後感である。
「負担の公平性・平等性」を如何に担保するか、あるいは重税感・担税感を減少させるか。時代状況・経済状況を背景に絶対的な答えの無い問いへの、石弘光氏からの肉声を含む回答といった趣の一冊です。
(ゼイセイカイカクノカチュウニアッテ )
税制改革の渦中にあって
ISBN:9784000236744 (4000236741)
223p 19cm(B6)
岩波書店 (2008-01-25出版)
・石 弘光【著】
[B6 判] NDC分類:345.1 販売価:2,310(税込) (本体価:2,200)
危機的な財政状況、少子高齢社会の到来のもとで、社会的インフラストラクチャーたる税制はどうあるべきなのか。
「低福祉・低負担」/「中福止・中負担」/「高福祉・高負担」のいずれを我々は選び、その選択を受けた今後の税制改革を新たな視点でどう進めるべきなのか。
―政府税制調査会長を務め、税制改革の渦中にあった著者が、安心、安全そして希望のもてる未来のために、明確に答える。
第1章 増税時代の到来か―パラダイムの転換!
第2章 税制改革の主役交代―官主導から政治主導へ
第3章 国民の理解とマスコミ報道―どう改善しうるか
第4章 政治的にタブー化した消費税―どう克服しうるか
第5章 迫られる所得税の復権―改革の原点
第6章 複雑な法人税の立場―今後の目指すべき方向
危機的な財政状況、少子高齢社会の到来のもとで、社会的インフラストラクチャーたる税制はどうあるべきなのか。低福祉・低負担/中福祉・中負担/高福祉・高負担という国民のいずれかの選択のなかで、今後税制改革を新たな視点でどう進めるかを、長年政府税制調査会会長を務めた著者が明確に答える。