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歯科技工士・岩澤 毅

高橋 昌一郎 (著) 理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書)

2010年05月03日 | amazon.co.jp・リストマニア
「理性の限界」の啖呵売, 2010/5/3

By 歯職人

 映画『男はつらいよ』の主人公車寅次郎氏の生業は、「啖呵売」といわれる一種の芸である。
 本書は、小テーマに「選択の限界」・「科学の限界」・「知識の限界」を掲げ、「アロウの不可能性定理」・「ハイゼンベルクの不確定原理」・「ゲーテルの不完全性定理」を素材とする著者の高橋昌一郎氏の筆力、論の運びを鑑賞する一冊です。
 評者には、各論に言及する基礎知識は無いが、高橋昌一郎の「啖呵売」が今後より磨かれることを祈る。

http://www.amazon.co.jp/%E7%90%86%E6%80%A7%E3%81%AE%E9%99%90%E7%95%8C%E2%80%95%E2%80%95%E4%B8%8D%E5%8F%AF%E8%83%BD%E6%80%A7%E3%83%BB%E4%B8%8D%E7%A2%BA%E5%AE%9A%E6%80%A7%E3%83%BB%E4%B8%8D%E5%AE%8C%E5%85%A8%E6%80%A7-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E9%AB%98%E6%A9%8B-%E6%98%8C%E4%B8%80%E9%83%8E/dp/4062879484/ref=cm_lmf_tit_8


リセイノゲンカイ フカノウセイフカクテイセイフカンゼンセイ コウダンシャゲンダイシンショ
講談社現代新書
理性の限界―不可能性・不確定性・不完全性

高橋 昌一郎【著】
講談社 (2008/06/20 出版)

274p / 18cm
ISBN: 9784062879484
NDC分類: 116


価格: ¥777 (税込)

詳細
私たち人間は、何を、どこまで、どのようにして知ることができるのか?いつか将来、あらゆる問題を理性的に解決できる日が来るのか?あるいは、人間の理性には、永遠に超えられない限界があるのか?従来、哲学で扱われてきたこれらの難問に、多様な視点から切り込んだ議論(ディベート)は、アロウの不可能性定理からハイゼンベルクの不確定性原理、さらにゲーデルの不完全性定理へと展開し、人類の到達した「選択」「科学」「知識」の限界論の核心を明らかにする。
そして、覗きこんだ自然界の中心に見えてきたのは、確固たる実在や確実性ではなく…。


序章 理性の限界とは何か(選択の限界;究極の限界値;科学の限界;知識の限界;ディスカッションのルール)
第1章 選択の限界(投票のパラドックス;アロウの不可能性定理;囚人のジレンマ;合理的選択の限界と可能性)
第2章 科学の限界(科学とは何か;ハイゼンベルクの不確定性原理;EPRパラドックス;科学的認識の限界と可能性)
第3章 知識の限界(ぬきうちテストのパラドックス;ゲーデルの不完全性定理;認知論理システム;論理的思考の限界と可能性)


著者紹介
高橋昌一郎[タカハシショウイチロウ]
1959年生まれ。ミシガン大学大学院哲学研究科修士課程修了。現在は、國學院大學文学部教授。専門は、論理学・哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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