最近の医療事件・医療関係裁判をまとめる
投稿者 歯職人 投稿日 2014/10/5
本書タイトルはに『犯罪』が冠されているが、第1章 の「奈良・山本病院事件」以外は、犯罪というよりは事故と呼ぶ方がふさわしいだろう。、
本書は、2009年に『ルポ医療事故』(朝日新書)で科学ジャーナリスト賞を受賞した朝日新聞記者出河雅彦氏が、最近の医療事件・医療関係裁判を、詳細な裁判記録と当時と再度の取材によるルポルタージュである。
特に第1章 の「奈良・山本病院事件」は、生活保護制度を悪意と「医療」の名を利用した「傷害致死」に近いものでありる。この事件は、多くの内部告発がありながら、「医療」の現場に入り込めない行政の体質と仕組みの解明に力を割いている。
各章は、夫々に当時は新聞紙上を騒がせた事件についての報告であるが、既に記憶があいまいになっていることに驚く。
第5章 「ヒューマンエラーから患者を守るために――ミス招くガス識別色/薬剤師にも損害賠償責任」には、その後の改善に向かう様子が描かれている。
多くの建設的に提言を含む部分に共感するが、医療や社会保障制度を悪用しようとする者や医療者として技術の未熟な者に対し、やや無力な制度設計の弱点が多く残されていることに危惧の念を持った。
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%AB%E3%83%9D-%E5%8C%BB%E7%99%82%E7%8A%AF%E7%BD%AA-%E6%9C%9D%E6%97%A5%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E5%87%BA%E6%B2%B3%E9%9B%85%E5%BD%A6/dp/4022735791/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1412462214&sr=8-1&keywords=%E3%83%AB%E3%83%9D%E5%8C%BB%E7%99%82%E7%8A%AF%E7%BD%AA
朝日新書
ルポ医療犯罪
出河雅彦
価格 \928(本体\860)
朝日新聞出版(2014/09発売)
サイズ 新書判/ページ数 331p/高さ 18cm
商品コード 9784022735799
NDC分類 498.12
内容紹介
生活保護受給者を食いものにして医療費の不正請求を繰り返し、
執刀経験のない医師が誤診に基づく肝臓手術で患者を死亡させた、
奈良・山本病院の「医療犯罪」。
病院開設直後から匿名の内部告発が行政機関に寄せられていたにもかかわらず、
「医師の裁量権」の壁に阻まれ、警察が犯罪を立件するまでに10年もかかった。
安全な医療を実現し、立場の弱い患者の命はどのように守ったらよいのか。
乱脈診療が放置された経緯を仔細に振り返る。
3年間で4件の出産事故を起こした
三重県四日市市の産婦人科医の過誤で妻を失った男性は、国家賠償請求訴訟を起こし、
事故を繰り返す「リピーター医師」を野放しにしてきた厚生労働省の責任を追及した。
医師の教育研修や行政処分のあり方を鋭く告発する被害者が問いかけるものとは?
衛生管理より利益を優先した銀座眼科レーシック手術集団感染事故。
医療器具の使い回しなど、衛生管理に関する基本的知識が欠如した医師は
どのようにして70人もの患者に院内感染事故を引き起こしたのか。
保険外の自由診療として行われている歯科インプラント治療で起きた死亡事故。
歯科医師は国内有数の手術数を誇るベテラン歯科医師だった。
歯科インプラント治療の標準化の遅れについて指摘する。
『ルポ医療事故』(朝日新書)で科学ジャーナリスト賞を受賞した朝日新聞記者が、
綿密な取材をもとに、乱脈診療やずさんな医療の実態をあばく調査報道。
患者・医療関係者必読の書。
●目次から
第1章 生活保護患者を食い物に――奈良・山本病院事件
第2章 繰り返された重大事故――リピーター医師
第3章 衛生管理より利益優先――銀座眼科レーシック手術集団感染事故
第4章 「根拠なき独自の治療法」――歯科インプラント手術死亡事故
第5章 ヒューマンエラーから患者を守るために――ミス招くガス識別色/薬剤師にも損害賠償責任
出版社内容情報
【自然科学/医学薬学】生活保護受給者を食いものにした医療犯罪や、出産事故を繰り返した産婦人科医、衛生管理より利益追求のレーシック手術集団感染事故……。『ルポ医療事故』で科学ジャーナリスト賞受賞の朝日新聞記者が、身近にあるずさんな医療の実態を検証し、教育・対策を引き出す。
投稿者 歯職人 投稿日 2014/10/5
本書タイトルはに『犯罪』が冠されているが、第1章 の「奈良・山本病院事件」以外は、犯罪というよりは事故と呼ぶ方がふさわしいだろう。、
本書は、2009年に『ルポ医療事故』(朝日新書)で科学ジャーナリスト賞を受賞した朝日新聞記者出河雅彦氏が、最近の医療事件・医療関係裁判を、詳細な裁判記録と当時と再度の取材によるルポルタージュである。
特に第1章 の「奈良・山本病院事件」は、生活保護制度を悪意と「医療」の名を利用した「傷害致死」に近いものでありる。この事件は、多くの内部告発がありながら、「医療」の現場に入り込めない行政の体質と仕組みの解明に力を割いている。
各章は、夫々に当時は新聞紙上を騒がせた事件についての報告であるが、既に記憶があいまいになっていることに驚く。
第5章 「ヒューマンエラーから患者を守るために――ミス招くガス識別色/薬剤師にも損害賠償責任」には、その後の改善に向かう様子が描かれている。
多くの建設的に提言を含む部分に共感するが、医療や社会保障制度を悪用しようとする者や医療者として技術の未熟な者に対し、やや無力な制度設計の弱点が多く残されていることに危惧の念を持った。
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%AB%E3%83%9D-%E5%8C%BB%E7%99%82%E7%8A%AF%E7%BD%AA-%E6%9C%9D%E6%97%A5%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E5%87%BA%E6%B2%B3%E9%9B%85%E5%BD%A6/dp/4022735791/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1412462214&sr=8-1&keywords=%E3%83%AB%E3%83%9D%E5%8C%BB%E7%99%82%E7%8A%AF%E7%BD%AA
朝日新書
ルポ医療犯罪
出河雅彦
価格 \928(本体\860)
朝日新聞出版(2014/09発売)
サイズ 新書判/ページ数 331p/高さ 18cm
商品コード 9784022735799
NDC分類 498.12
内容紹介
生活保護受給者を食いものにして医療費の不正請求を繰り返し、
執刀経験のない医師が誤診に基づく肝臓手術で患者を死亡させた、
奈良・山本病院の「医療犯罪」。
病院開設直後から匿名の内部告発が行政機関に寄せられていたにもかかわらず、
「医師の裁量権」の壁に阻まれ、警察が犯罪を立件するまでに10年もかかった。
安全な医療を実現し、立場の弱い患者の命はどのように守ったらよいのか。
乱脈診療が放置された経緯を仔細に振り返る。
3年間で4件の出産事故を起こした
三重県四日市市の産婦人科医の過誤で妻を失った男性は、国家賠償請求訴訟を起こし、
事故を繰り返す「リピーター医師」を野放しにしてきた厚生労働省の責任を追及した。
医師の教育研修や行政処分のあり方を鋭く告発する被害者が問いかけるものとは?
衛生管理より利益を優先した銀座眼科レーシック手術集団感染事故。
医療器具の使い回しなど、衛生管理に関する基本的知識が欠如した医師は
どのようにして70人もの患者に院内感染事故を引き起こしたのか。
保険外の自由診療として行われている歯科インプラント治療で起きた死亡事故。
歯科医師は国内有数の手術数を誇るベテラン歯科医師だった。
歯科インプラント治療の標準化の遅れについて指摘する。
『ルポ医療事故』(朝日新書)で科学ジャーナリスト賞を受賞した朝日新聞記者が、
綿密な取材をもとに、乱脈診療やずさんな医療の実態をあばく調査報道。
患者・医療関係者必読の書。
●目次から
第1章 生活保護患者を食い物に――奈良・山本病院事件
第2章 繰り返された重大事故――リピーター医師
第3章 衛生管理より利益優先――銀座眼科レーシック手術集団感染事故
第4章 「根拠なき独自の治療法」――歯科インプラント手術死亡事故
第5章 ヒューマンエラーから患者を守るために――ミス招くガス識別色/薬剤師にも損害賠償責任
出版社内容情報
【自然科学/医学薬学】生活保護受給者を食いものにした医療犯罪や、出産事故を繰り返した産婦人科医、衛生管理より利益追求のレーシック手術集団感染事故……。『ルポ医療事故』で科学ジャーナリスト賞受賞の朝日新聞記者が、身近にあるずさんな医療の実態を検証し、教育・対策を引き出す。