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歯科技工士・岩澤 毅

町田 明広 (著) 攘夷の幕末史 (講談社現代新書)

2010年11月29日 | amazon.co.jp・リストマニア
マジックワードとしての「攘夷」を整理し、幕末維新史をクリアにする試み, 2010/11/29

By 歯職人

 幕末維新を考える際に、用語「攘夷」の混乱がその理解を混乱させる。
 幕末維新の歴史に登場する誰もが「尊王」と「攘夷」を自らの思想と語り御旗とすることを欲している。
 本書は、各々人と人脈の変化する「攘夷」論を整理し、その立ち位置の整理の上で幕末維新史の理解の手助け整理をする。特にアメリカの「黒船」との関係で後景にされ忘れられがちなロシアとの関係から日本の対外関係の緊張と「攘夷」論の実際的展開にページを割いている。「攘夷」論における後期水戸学の影響に付いても適切な位置付けを行っている。
 幕末維新を考える際に前提として押さえておきたい一冊です。 

マジックワード:人をあたかも魔法のように思うように動かすことができるキーワード。主に意味が曖昧で、使う側の思想によって便利に扱うことが出来る言葉や幅広い意味を持つ呼称(特に蔑称)を指して呼ばれている。具体的な中身を伴わない主張をする際に都合良く用いられることが多いため、一部では使用すること自体も嫌われている節がある。(はてなキーワードより)

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ジョウイノバクマツシ コウダンシャゲンダイシンショ
講談社現代新書
攘夷の幕末史

町田 明広【著】
講談社 (2010/09/20 出版)

186p / 18cm
ISBN: 9784062880695
NDC分類: 210.58
価格: ¥756 (税込)

詳細
坂本龍馬も、勝海舟も、みんな「攘夷派」だった―「尊王攘夷vs.公武合体」の定説を覆す。


序章 幕末のイメージと攘夷
第1章 東アジア的視点から見た江戸時代
第2章 幕末外交と大国ロシア
第3章 坂本龍馬の対外認識
第4章 攘夷実行と西国問題
第5章 攘夷の実相・朝陽丸事件
終章 攘夷の転換と東アジアの侵略

著者紹介
町田明広[マチダアキヒロ]
1962年長野県生まれ。上智大学文学部・慶應義塾大学文学部卒業、佛教大学文学研究科修士課程・同博士後期課程修了、博士(文学)。日本近現代史(明治維新史・対外認識論)研究者、佛教大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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