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最低限のセーフティーネット再構築の更に先、ナイチンゲ-ル・スピリットで成熟社会日本へ, 2009/2/15
By 歯職人
看護の職を志す人のきっかけと動機は、多様であろうが善意と生真面目さが背景にあることは、今まで接した看護職の人々の人柄等から間違いないと思われる。
本書の著者たかがい恵美子氏も身近な暮らしの中で看護の人と出会い、高等学校の衛生看護科に進み生徒として、短大生・大学院生として教育・研究・看護の現場、職場としての地域保健の現場、看護を必要とする人がいる現場での体験を一つ一つ踏まえて、自分が向かうべき課題を見つけ出しそれに挑戦し、周囲の人々の力を引き出しながら様々な創意と工夫により良い結果をもたらす。
本書は、たかがい恵美子氏の現場・現実の場での課題の発見とそれへの対応を基調とするストーリー展開によって、たかがい恵美子氏の挑戦がいま日本が抱える課題である破れたセーフティーネットの再構築の更に先に必要となる日本が成熟社会になるための、たかがい氏の言う「ナイチンゲ-ル・スピリット」の必要性を納得させる。
たかがい恵美子氏のオリジナルは様々あるが、看護職しとて病院現場、地域保健指導、アフリカでのエイズ患者のケアーと看取り、大学での研究生活、厚生労働省での多様な部署での経験、そして何と言っても医療の値段である「診療報酬改定」現場で主張を通す・政策を立案する経験と思われる。
二十数人の事務局チームが行う「診療報酬改定」という医療の品目と値段と値段積算の方法を決める、医療機関とその周辺の経済に多大な影響を与える作業の経験が、たかがい氏の視点の広がりをより深くしていると思われる。
たかがい氏の思い描く日本の未来は、否応無く訪れる人口減少・超高齢・多死の現実の中で、看護・介護職等のみに留まらず他産業を巻き込んだ、多様な「手当て」と「看取り」を包み込む社会が支える「ナイチンゲ-ル・スピリット」に満ちた国の形の様だ。
現実の政治は、代表質問にも党首討論にも立たない野党第一党党首、「選挙の顔」として選ばれながら期待を見事に裏切る与党党首、電気紙芝居の箱の中で吼えることを仕事と心得る有象無象により展開されている。
私は、たかがい氏の構想する「ナイチンゲ-ル・スピリット」に満ちた国の国民となりたい。そして、本書によりそれは決して不可能なことではないと希望を持った。
スピード感ある文体で多様な事柄を含む本書は、一気に読ませる躍動感ある一冊です。その秘密は、以下に引用するたかがい恵美子氏生き方が共感を呼び、人を引き付ける魅力があることに要因があると思います。
引用 P.98
とにかく今の自分にできることを考え、地道に取り組むと言う行動が、次の自分の力となっていくのではないでしょうか。一つのステップを乗り越えると、次のステップも見えてきます。それを自分に合ったペース配分で繰り返し、精いっぱい取り組む。テンポよく楽しむ。そしてそのような行動が、生きがいをつくりだしていくのではないでしょうか。私の場合、これらの活動の原動力となったのは、まさにそうして得た「いきがい」だったのだと思います。
ここで編集者への注文、改行の際の一文字分下げ(不適切な一字分下げも)が行われていない箇所が、私が気が付いただけで8箇所あった。艶消しである。
ナイチンゲ-ル・スピリットで行こう。
たかがい恵美子
JPS出版局 (2009/02 出版)
(発売:太陽出版(文京区))
191p / 19cm / B6判
ISBN: 9784884696108
NDC分類: 492.9
価格: ¥1,365 (税込)
詳細
第1章 看護の遺伝子が目覚めるまで―三つの十字架
第2章 看護職への思い―卵からプロへ
第3章 看護の現場で育つ―臨床と地域保健
第4章 看護学を学び直す―自分磨きの旅へ
第5章 いざ政策づくりの場へ―男社会を歩く
第6章 成熟社会をつくる看護力―超高齢・多死の時代をケアする
第7章 これからの社会保障の担い手―看護職の育て方
第8章 もっと輝く!看護職の未来へ―希望を持って歩むために
著者紹介
たかがい恵美子[タカガイエミコ]
本名・高階恵美子。社団法人日本看護協会常任理事。1984年埼玉県立衛生短期大学卒業、1985年同専攻科修了。社会保険埼玉中央病院、宮城県総合福祉センター精神保健部ほかに勤務。1995年東京医科歯科大学大学院医学系研究科博士課程前期を修了。1997年同博士課程後期を中退し、4月より東京医科歯科大学医学部にて文部教官(地域看護学)。2000年8月より厚生省(現:厚生労働省)に出向。厚生労働技官として保健指導専門官、介護予防専門官、臓器移植指導官、医療課長補佐、医療指導監査官、科学技術調整官などを歴任。2008年6月より、社団法人日本看護協会常任理事として新たな活動を始める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
最低限のセーフティーネット再構築の更に先、ナイチンゲ-ル・スピリットで成熟社会日本へ, 2009/2/15
By 歯職人
看護の職を志す人のきっかけと動機は、多様であろうが善意と生真面目さが背景にあることは、今まで接した看護職の人々の人柄等から間違いないと思われる。
本書の著者たかがい恵美子氏も身近な暮らしの中で看護の人と出会い、高等学校の衛生看護科に進み生徒として、短大生・大学院生として教育・研究・看護の現場、職場としての地域保健の現場、看護を必要とする人がいる現場での体験を一つ一つ踏まえて、自分が向かうべき課題を見つけ出しそれに挑戦し、周囲の人々の力を引き出しながら様々な創意と工夫により良い結果をもたらす。
本書は、たかがい恵美子氏の現場・現実の場での課題の発見とそれへの対応を基調とするストーリー展開によって、たかがい恵美子氏の挑戦がいま日本が抱える課題である破れたセーフティーネットの再構築の更に先に必要となる日本が成熟社会になるための、たかがい氏の言う「ナイチンゲ-ル・スピリット」の必要性を納得させる。
たかがい恵美子氏のオリジナルは様々あるが、看護職しとて病院現場、地域保健指導、アフリカでのエイズ患者のケアーと看取り、大学での研究生活、厚生労働省での多様な部署での経験、そして何と言っても医療の値段である「診療報酬改定」現場で主張を通す・政策を立案する経験と思われる。
二十数人の事務局チームが行う「診療報酬改定」という医療の品目と値段と値段積算の方法を決める、医療機関とその周辺の経済に多大な影響を与える作業の経験が、たかがい氏の視点の広がりをより深くしていると思われる。
たかがい氏の思い描く日本の未来は、否応無く訪れる人口減少・超高齢・多死の現実の中で、看護・介護職等のみに留まらず他産業を巻き込んだ、多様な「手当て」と「看取り」を包み込む社会が支える「ナイチンゲ-ル・スピリット」に満ちた国の形の様だ。
現実の政治は、代表質問にも党首討論にも立たない野党第一党党首、「選挙の顔」として選ばれながら期待を見事に裏切る与党党首、電気紙芝居の箱の中で吼えることを仕事と心得る有象無象により展開されている。
私は、たかがい氏の構想する「ナイチンゲ-ル・スピリット」に満ちた国の国民となりたい。そして、本書によりそれは決して不可能なことではないと希望を持った。
スピード感ある文体で多様な事柄を含む本書は、一気に読ませる躍動感ある一冊です。その秘密は、以下に引用するたかがい恵美子氏生き方が共感を呼び、人を引き付ける魅力があることに要因があると思います。
引用 P.98
とにかく今の自分にできることを考え、地道に取り組むと言う行動が、次の自分の力となっていくのではないでしょうか。一つのステップを乗り越えると、次のステップも見えてきます。それを自分に合ったペース配分で繰り返し、精いっぱい取り組む。テンポよく楽しむ。そしてそのような行動が、生きがいをつくりだしていくのではないでしょうか。私の場合、これらの活動の原動力となったのは、まさにそうして得た「いきがい」だったのだと思います。
ここで編集者への注文、改行の際の一文字分下げ(不適切な一字分下げも)が行われていない箇所が、私が気が付いただけで8箇所あった。艶消しである。
ナイチンゲ-ル・スピリットで行こう。
たかがい恵美子
JPS出版局 (2009/02 出版)
(発売:太陽出版(文京区))
191p / 19cm / B6判
ISBN: 9784884696108
NDC分類: 492.9
価格: ¥1,365 (税込)
詳細
第1章 看護の遺伝子が目覚めるまで―三つの十字架
第2章 看護職への思い―卵からプロへ
第3章 看護の現場で育つ―臨床と地域保健
第4章 看護学を学び直す―自分磨きの旅へ
第5章 いざ政策づくりの場へ―男社会を歩く
第6章 成熟社会をつくる看護力―超高齢・多死の時代をケアする
第7章 これからの社会保障の担い手―看護職の育て方
第8章 もっと輝く!看護職の未来へ―希望を持って歩むために
著者紹介
たかがい恵美子[タカガイエミコ]
本名・高階恵美子。社団法人日本看護協会常任理事。1984年埼玉県立衛生短期大学卒業、1985年同専攻科修了。社会保険埼玉中央病院、宮城県総合福祉センター精神保健部ほかに勤務。1995年東京医科歯科大学大学院医学系研究科博士課程前期を修了。1997年同博士課程後期を中退し、4月より東京医科歯科大学医学部にて文部教官(地域看護学)。2000年8月より厚生省(現:厚生労働省)に出向。厚生労働技官として保健指導専門官、介護予防専門官、臓器移植指導官、医療課長補佐、医療指導監査官、科学技術調整官などを歴任。2008年6月より、社団法人日本看護協会常任理事として新たな活動を始める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)