https://www.amazon.co.jp/%E5%A0%B1%E9%81%93%E4%BA%8B%E5%A4%89-%E3%81%AA%E3%81%9C%E3%81%93%E3%81%AE%E5%9B%BD%E3%81%A7%E3%81%AF%E8%87%AA%E7%94%B1%E3%81%AB%E8%B3%AA%E5%95%8F%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%AA%E3%81%8F%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%81%8B-%E6%9C%9D%E6%97%A5%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E5%8D%97-%E5%BD%B0/dp/4022950250/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=%E5%A0%B1%E9%81%93%E4%BA%8B%E5%A4%89&qid=1561868430&s=gateway&sr=8-1
報道現場で進行する変質と崩壊
評価者: 歯職人、2019/07/24
内閣官房長官が行う記者会見は、ネット動画等で公開されている。
菅官房長官と東京新聞望月衣塑子記者との攻防が一部ネット等で報じられているが、その背景と本質を押さえながら、報道現場で進行する変質と崩壊を解明するのが、南記者による本書です。
菅官房長官、東京新聞望月衣塑子記者というキャラクターに注目が行きがちであるが、新聞社やテレビ局の置かれた位置の変化、報道媒体としての価値の変化等々その構造変化を解明しながら、「質問できない国」になり始めた日本の現在を描いている一冊です。
望月記者に関するネット上の表層的等な書き込みでは知ることのできない、権力により進行する「メディア制圧」とメディアの自壊が描写されている。南記者のある種「悲鳴」としても読める。
内容紹介
「簡潔にお願いします」「結論をお願いします」――。
官房長官会見における、東京新聞記者への露骨な質問妨害。
「あなたに答える必要はありません」――。
不都合な質問を封じ、日に日に軽視される記者の質問。
巨大化する権力の揺さぶりに、記者はどう立ち向かうべきか。そして、何がこうした政権の横暴を可能にしているのか。
政治部記者として歴代官房長官会見を500回以上取材した著者が、嘘や強弁がまかり通る政治の現状に警鐘を鳴らし、「質問できない国」の内側を暴く。
目次:
【第1章】 答えない政治家
元号発表の記者会見
4カ月ぶりに会見場で行われた首相単独の記者会見
かつては総理にも日常的に質問できた
テレビカメラの前でのぶら下がり
回路を閉ざした民主党政権
解禁された単独インタビュー
懸念通りに進んだ選別
選挙前に首相が選んだ「AbemaTV」の番組
問う場のない首相、そして官房長官に
【第2章】 「望月封じ」全詳報
記者のいない会見
「答えたくない質問には答えなくていい」
発端は「怪文書」発言
オフレコ取材を人質に
なぜ望月記者の質問が誤解されたのか
産経が質問状
「トランプと同じ」
お盆の巻き返し、ルール変更
指名権と時間制限がセットになることで
辺野古問題で再燃
異例の官邸前集会に600人
なぜ政治部の記者が聞かなかったのか
OBを使った巻き返し
根底の噓は改めず
【第3章】 「ウソ発言」「デタラメ答弁」ワースト10
「誤報」の脅し
1「週刊誌に売ること自体が犯罪だ」
2「リーマン・ショック前の状況に似ている」
3「状況はコントロールされている」
4「日本人の命を守るため、自衛隊が米国の船を守る」
5「新規隊員募集に都道府県の6割以上が協力拒否」
6「裁量労働制で働く方の労働時間が短いというデータもある」
7 国語辞典も無視?
8「戦闘ではなく衝突」
9「4千ページに家内が頼んだということは出ていない」
10「個人メモ」
【第4章】 文書が残らない国
「首相動静」を根拠にする首相
政治環境に左右される公文書
「存在確認できない」文書の漏洩の疑い
適切な記録を「リスク」に変えた安倍政権
オフレコ取材から会見・公文書を重視するメディアへ
【第5章】 記者クラブ制度と「連帯」
新聞労連の「可能性」
小泉進次郎氏が突きつけた記者クラブの無力
「AbemaTVに食い込め」
従来型の権力均衡の崩壊
呑み込んだ日弁連
フリーランスからの不信
ネットワークづくりと女性の力
「組織の危機」を乗り越えて
内容(「BOOK」データベースより)
いま政治取材の現場で何が起きているのか。「質問できない国」の内側を暴く。不都合な質問を封じ、日に日に軽視される記者の質問。巨大化する権力の揺さぶりに、記者はどう立ち向かうべきか。そして、何がこうした政権の横暴を可能にしているのか。政治部記者として歴代官房長官会見を500回以上取材した著者が、嘘や強弁がまかり通る政治の現状に警鐘を鳴らす。
https://news.line.me/issue/oa-tokyoshimbun/40fdb05b77d8?utm_source=Twitter&utm_medium=share&utm_campaign=none&share_id=wfe64042372045
映画「新聞記者」 テレビ番組のPRゼロでも…異例のヒット
2019年7月25日 16:55
東京新聞
権力とメディアの攻防と、当事者の葛藤を描いた映画「新聞記者」(藤井道人監督)がヒットしている。フィクションだが、公文書改ざん、大学新設を巡る不正疑惑、政権への忖度(そんたく)など現政権で問題となった案件を想起させる作品。参院選期間と重なったためか、はたまた忖度かは定かでないが、テレビ番組でのPRはほぼゼロだった。にもかかわらず異例の大健闘。関係者は政治問題を批判的に扱う劇映画の定着に期待を寄せる。 (竹島勇)
原案は本紙社会部の望月衣塑子(いそこ)記者のノンフィクション。六月二十八日に全国百四十三館で公開され、七月二十二日の時点で動員三十三万人、興行収入四・一億円を突破。興行通信社の週末観客動員ランキングでも先週まで三週連続トップ10入りした。配給元の担当者によると、観客層は当初、中高年が多かったが、「最近では若い層がじわじわ増加。SNSで浸透した効果では」とみる。
河村光庸(みつのぶ)エグゼクティブプロデューサー(69)は「興収三億円いけば…と思っていたが予想以上になった」と喜ぶ。「安倍政権を思わせるサスペンス作品にして、あえて参院選の公示直前に公開した。数多くの映画館で上映できたことも大きい」と、話題性と作品の質、スクリーン数確保の三点がヒットに結び付いたと分析する。
一方で、「テレビでPRできなかったので、ヒットには驚いた」とも漏らす。映画公開に際し、通常の作品では出演者らがバラエティーや情報番組などで告知するが、本作は断られて「ゼロ」だった。河村プロデューサーは「政権批判の内容だからでは」とみる。民放のあるバラエティー番組の構成者は「望月記者と菅義偉官房長官との会見バトルは有名。テレビ局は政権から目を付けられるのを嫌う。『新聞記者』を扱わないのはまさに忖度です」と話した。
元文科省官僚の映画評論家、寺脇研は「フィクションだが、現政権の問題を描いた劇映画は海外でも聞かない。数十万人が見たのは快挙で、この種のジャンルを日本に定着させる突破口だ」と称賛。「テレビの告知はなくても、SNSに熱い賛辞が書き込まれて広まった」とヒットの理由を分析する。「志を曲げさせられた官僚の先輩が酒を飲み、悔しさを吐露するシーンはリアルだった」という。
「これまでの観客は“反安倍”やジャーナリズムに関心のある人だが、一般の人はヒット作と知ると見たくなる。百万人の動員を記録すれば、政権や日本の民主主義の在り方を厳しく見つめるようになると思う」
松坂桃李「作る側と観客の思いが近い作品」
主演の二人、記者役のシム・ウンギョンと官僚役の松坂桃李が二十三日、東京・新宿ピカデリーで「大ヒット御礼」と銘打ち、上映後に舞台あいさつをした。
シムは「たくさんの方に見ていただいてうれしいです。感激です」と高揚した表情で話した。松坂はヒットについて「公開して約一カ月、見た方がまだ見ていない人に伝えてくれて、数珠つなぎのように映画を育ててくれた。その熱量がうれしい」と笑顔で感謝の言葉を述べた。
司会者が各地の映画館支配人から寄せられた「満員の回が多い」「終了後にこれだけ拍手が起きる作品は初めて」「観客の方から感想を伝えられる」などというメッセージを紹介。
シムは「自分の出演作でこんな反響は珍しい」と驚きの表情。松坂は「劇場の方からの反応はすごくうれしい。作る側と観客の思いが近い作品だと感じた」と力を込めた。
本紙・望月衣塑子記者「今の政治に疑問 共感呼ぶ」
実際の事件や疑惑を彷彿(ほうふつ)とさせる挑戦的な内容だけに、映画のヒットは望外の喜びだ。読者から「政治にもっと関心を向けなければ」「選挙に行きます」といった手紙が数十通も会社に届いたこともうれしい。参院選の取材現場で「映画良かったです」と声を掛けてくれた人もいた。政治に関心が薄いとされる若い世代からも映画は受け入れられていると感じた。
モリカケ疑惑、公文書改ざん、閣僚への違法献金疑惑…。安倍政権下ではこの数年、重大事案が相次いだ。なぜこれらの問題は起き、それでも政権は揺るがないのか。その裏に、一体、何があるのか-。映画は、「今の政治ってちょっとおかしくないか?」という素朴な疑問を感じたり、「もやもや」とした感情を持ったりすることが、当たり前の感覚だと気づかせてくれる。それが多くの方々の共感を呼んだのではないか。
https://hbol.jp/197290?fbclid=IwAR2c_Ep6Ba0aM0k1UK-XxrwY6JkYtDZ6idFt84gN_ByP4ysq9t07wwN-zrQ
語る「報道の危機」
森友学園報道のスクープ報道で安倍政権に忖度!? NHKを退職した記者が語る「報道の危機」
2019.08.06
週刊SPA!
報道局長が介入してきたNHKの森友報道