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歯科技工士・岩澤 毅

ドイツ医療保険制度の成立 (単行本) 土田 武史 (著)

2010年01月03日 | amazon.co.jp・リストマニア
ビスマルクそして日本の医療保険制度の原型を訪ねる旅, 2010/1/3

By 歯職人

 本書は、「日歯連事件」「中医協汚職事件」以降の中央社会保険医療協議会(中医協)の建て直しを委員長として担った土田武史氏の学位請求論文「ドイツ医療保険制度成立史-ビスマルク医療保険制度の原型創出過程」を加筆修正した1997年の著作である。
 著者の土田氏は実証研究に基づき、ドイツの医療保険制度成立におけるビスマルクの役割を等身大に修正し、親方・職人・都市そして共済金庫の役割と文化的・社会的背景を明らかにする。
 現代日本の用語に敢えて転換すれば、医療保険制度成立以前の「保険者」と「被保険者」のありようと役割を明らかにするといったところだろうか。
 日本の医療保険制度成立期に多大な影響を与えたとされるドイツの医療保険制度は、日本の「原型」の一つでもある。
 イギリスに比して遅れた資本主義国と発展したドイツが、第二次世界大戦後の出発となるイギリスに先立ち医療保険制度を成立させた「原型」を探ることにより、アメリカや日本においても政治課題として取り扱われる医療保険制度を歴史的社会的に考察する一助になるものと思われる。
 本書は、出版社・流通在庫が途絶えて久しい。出版社・著者に何らかの対応を望みたい。

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ドイツイリョウホケンセイドノセイリツ
ドイツ医療保険制度の成立

土田 武史【著】
勁草書房 (1997/03/20 出版)

261,9p / 21cm / A5判
ISBN: 9784326601127
NDC分類: 364.4
価格: ¥6,300 (税込)

詳細
序章 ドイツ医療保険史における共済金庫の位置
第1章 共済金庫の生成と展開
第2章 プロイセン一般ラント法と共済金庫
第3章 自由主義的改革と共済金庫の展開
第4章 ビスマルク医療保険法の成立
終章 ビスマルク医療保険法の歴史的位置

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