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歯科技工士・岩澤 毅

『日本歯技』2014年5月号 反射鏡

2014年04月30日 | 日本歯技


『日本歯技』2014年5月号

反射鏡

○厚生労働省に設置された「歯科専門職の資質向上検討会」(「検討会」)は、ライフスタイルの変化、長寿命化、技術の進展、在宅診療のニーズの増加など、医療の高度化・多様化などを踏まえ、安全で質の高い歯科医療を提供する観点から、本会の古橋会長も委員として参加し、歯科技工士教育の充実と、より資質の高い養成を目指して精力的な審議を続けてきた。検討会の下に設けられた「歯科技工士ワーキンググループ」(「WG」)は、歯科技工士の国家試験の全国統一化等について、本会の二名の副会長はじめ、実務に通じた関係者により、さらに踏み込んだ議論を進めてきた。

○WGの「報告書(案)」に関する意見募集(パブリックコメント)につて、2月3日に日技ブログでお知らせした。19日の締め切りというタイトな日程にもかかわらず、公開された資料や議事録を読み込んだうえで、少なくない方々に応募いただけたとのお便りが届いた。歯科技工士の教育と国家試験という「入口」の改革論議は、すべての会員が経験し、また現在も歯科技工士教育に係る会員がおり、雇用する側の立場に立つ会員にとっても関心の高いテーマであったようだ。

○現在の政策形成過程は、関係者の意見を広く聴取する姿勢を持ち、パブリックコメントという仕組み持つ。委員として参加する組織代表を後押しし、歯科技工士の声を届けるためにも意見表明の機会を活かすことは重要と思う。日技ブログ等やSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を通じた情報の発信と交流も、日々変化する政策をめぐる情勢に対応するために、必要性が増すものと思われる。

○その際に重要な点は、今回の意見募集を例に取れば、公開されている検討会とWGの資料や議事録を踏まえた建設的な意見表明ということになる。立場の異なるあるいは利害の異なる者の共感をも呼び覚し、意見表明の効果や有効性を増す、医療政策としての論理とスキルを磨いてたかなければならない。

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