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歯科技工士・岩澤 毅

消費増税で日本崩壊[ベスト新書] 斎藤 貴男 (著)

2010年11月03日 | amazon.co.jp・リストマニア
日本型消費税の制度欠陥から日本の税制の思想を問う, 2010/11/3

By 歯職人

 本書の帯(腰巻)には、表面に「自殺者5万人超、失業者10%超の恐怖の近未来/「貧乏人は死ね!」というのか/「広く薄く公平な税」という虚妄に騙されるな!!/あなたは知っていますか」とあり、裏面に「◆国税収入全体に占める割合で言えば、日本の消費税は5%は、スウェーデンの25%に相当。◆アメリカに国税としの消費税は存在しない。◆輸出品は消費税を還付されるため、輸出企業は、消費税が上がると、その分丸々儲かる。◆消費税の納税義務者は消費者ではない。」とある。出版社側からの購入者(読者)へのメッセージとしては、この帯(腰巻)に記されていることなのであろう。
 その上で、本書を単なる消費税反対の書として読んでしまうと、本書から学ぶべき点を見失ってします。
 本書は、消費税増税やむなしとの考えに傾いてきたあなたに、「日本型消費税」の制度欠陥を考える材料を提供する一冊です。
 「日本型消費税」は導入時の混乱を引きずり「理念」と実態が付加価値税としての「広く浅く」「多段階的」から遠く離れ、負担すべき者と納税義務者の理解の混乱を招き、未納の増大を招く日本的状況を形成していると指摘する。
 消費税増税が「公平」と「公正」と異なる社会の一部の負担に集中する日本型消費税が作る未来の姿を描き出します。
 既に「孤塁を守る」形となった消費税増税に異議を唱えるジャーナリスト斎藤貴男氏の講談社現代新書『消費税のカラクリ』に続く著作である。本書では、日本の税制の思想部分に対する記述が増している。
 大勢に迎合しない「孤塁を守る」ジャーナリストの「勘」が描く税制分析により、増税論議をクールダウンする必要性がありそうだ。

http://www.amazon.co.jp/gp/product/4584123004/ref=cm_cr_mts_prod_img

ショウヒゾウゼイデニホンホウカイ ベストシンショ
ベスト新書
消費増税で日本崩壊

斎藤 貴男【著】
ベストセラーズ (2010/11/05 出版)

181p / 18cm
ISBN: 9784584123003
NDC分類: 345.7


価格: ¥800 (税込)

詳細
税制は一国の価値観を表す。
どういう国を作りたいかという為政者の意志が表れる。
消費税は、言われるような「公平」な税金ではない。
もともと明らかに大企業優遇の税制だ。
だが、今回の消費増税論議では、その不公平さにさらに拍車がかかってきた。
かつてあったような所得減税とのセットという「アメ」すらなく、大企業を優遇するための財源を作るために、ひたすら弱い者から絞り取るという構造が、以前にも増してあけすけになってきた。
生産性の低い人間は市場から退場せよ、「貧乏人は死ね」と言わんばかりの強者の論理。
消費増税で、この国の勤労者の生活は間違いなく、徹底的に破壊される。


第1章 消費増税でサラリーマンの生活は破壊される!(あるシミュレーション;田上課長の苦悩 ほか)
第2章 消費税のウソを暴く(目くらましのネーミング;消費税率を引き上げたい人たちの言い分 ほか)
第3章 税金について何も知らないサラリーマン(知らなくても困らない;源泉徴収・年末調整の意義と仕組み ほか)
第4章 消費増税で破壊される日本社会(税制は一国の価値観を示す;法人税をめぐる論議 ほか)

著者紹介
斎藤貴男[サイトウタカオ]
1958年、東京都生まれ。ジャーナリスト。早稲田大学商学部卒業。英国バーミンガム大学大学院修了(国際学MA)。新聞記者、週刊誌記者などを経て独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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