参議院議員梅村聡氏の国会活動報告, 2013/6/9
By 歯職人
参議院議員の一期6年の任期の中で、野党に始まり政権獲得、更に政務官として行政のインサイドに立ち、政権転落後の再度の野党時代を経験した民主党所属大阪府選挙区選出の村聡氏の活動報告である。
本書は、1975年生まれの大阪大学出身の医師である梅村聡が、従来の特定の集団の利益に奉仕する「族議員」や実現性を度外視した「正義」の主張と「告発」を旨とする野党議員とは別のスタンスで、議員活動を行った理由と経過に多くのスペースが割かれている。
本書に記される具体的内容では、長年膠着していた「臓器移植法」をめぐる関係者の対立を、具体の手法で前進させ、制度の谷間にあった「末期がん患者への介護保険適用」を動かし、利害関係者の先鋭化した対立構造の中である種のタブーであった「生活保護」問題に着手し、危機対応を不得手とする行政に具体の優先順位を考慮した「震災対応」を促す。
殊に「第6章 診療報酬改定」は、「何故、診療報酬改定はおおむね二年毎なのか」「医療と介護の報酬改定は連動しないのか」と、役所文化、官僚の体質、官僚組織の行動原理を視野に入れながら、診断と処方と介入を繰り返す。
2013年の改選期を迎え、新たな有権者の審判を仰ぐ立場の立候補予定者として、6年間の任期をどのように過ごしたかを一冊の低価格の本書にまとめたことは評価されるべきだろう。
梅村氏固有のもか所属政党によるものかは判然としないが、政党への「所属感」や「帰属意識」は極めて希薄と読んだ。時代か、はたまた世代のなすものか。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4899851774/ref=cm_cr_mts_prod_img
梅ちゃん先生国会奮闘記
梅村 聡/長尾 和宏【著】
価格 \999(税込)
エピック(神戸)(2013/04発売)
内容紹介
医師であり参議院議員の梅村聡と尼崎の町医者長尾和宏が語る政治改革・医療改革とは。
目次
第1章 パンドラの箱
第2章 臓器移植法
第3章 末期がん患者への介護保険適用
第4章 生活保護
第5章 震災対応
第6章 診療報酬改定
第7章 政務官の87日
By 歯職人
参議院議員の一期6年の任期の中で、野党に始まり政権獲得、更に政務官として行政のインサイドに立ち、政権転落後の再度の野党時代を経験した民主党所属大阪府選挙区選出の村聡氏の活動報告である。
本書は、1975年生まれの大阪大学出身の医師である梅村聡が、従来の特定の集団の利益に奉仕する「族議員」や実現性を度外視した「正義」の主張と「告発」を旨とする野党議員とは別のスタンスで、議員活動を行った理由と経過に多くのスペースが割かれている。
本書に記される具体的内容では、長年膠着していた「臓器移植法」をめぐる関係者の対立を、具体の手法で前進させ、制度の谷間にあった「末期がん患者への介護保険適用」を動かし、利害関係者の先鋭化した対立構造の中である種のタブーであった「生活保護」問題に着手し、危機対応を不得手とする行政に具体の優先順位を考慮した「震災対応」を促す。
殊に「第6章 診療報酬改定」は、「何故、診療報酬改定はおおむね二年毎なのか」「医療と介護の報酬改定は連動しないのか」と、役所文化、官僚の体質、官僚組織の行動原理を視野に入れながら、診断と処方と介入を繰り返す。
2013年の改選期を迎え、新たな有権者の審判を仰ぐ立場の立候補予定者として、6年間の任期をどのように過ごしたかを一冊の低価格の本書にまとめたことは評価されるべきだろう。
梅村氏固有のもか所属政党によるものかは判然としないが、政党への「所属感」や「帰属意識」は極めて希薄と読んだ。時代か、はたまた世代のなすものか。
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梅ちゃん先生国会奮闘記
梅村 聡/長尾 和宏【著】
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エピック(神戸)(2013/04発売)
内容紹介
医師であり参議院議員の梅村聡と尼崎の町医者長尾和宏が語る政治改革・医療改革とは。
目次
第1章 パンドラの箱
第2章 臓器移植法
第3章 末期がん患者への介護保険適用
第4章 生活保護
第5章 震災対応
第6章 診療報酬改定
第7章 政務官の87日