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歯科技工士・岩澤 毅

宇佐美典也 (著)  30歳キャリア官僚が最後にどうしても伝えたいこと [単行本]

2012年11月03日 | amazon.co.jp・リストマニア
キャリア官僚を経験した30歳男子、「こんなことを考えた。そして退職した。」, 2012/11/3

By 歯職人

 官僚を叩けば国家が良くなるわけでもなく、経済が上向く訳でも無い中で、それでも続く官僚叩きの中で退職した「30歳、東大経卒、経済産業省キャリア」の思うところを記した一冊です。
 過去の元官僚本とは書き手の世代の違い、退職に至る経過の違いからくるものか、「力み」の無さから来る「爽やかさ」はあります。
 大筋では、直近まで「国家の担い手」であり、職を追われたわけでもない著者の描く組織と官僚像は、現状肯定的・自己肯定的です。
 その中で、官僚の能力が「無駄に」費やされているとの指摘は、政治状況との相関で深刻さの度合いが増しているものと思う。
 国家運営において、個別且つ具体的利害を持つ国民やその付託を受ける政治家(政治家自体も、個別且つ具体的利害を持つが)とは別な立場の官僚の必要性を声高に言い募ることが憚られる時代風潮の中で、ソフトな語り口で官僚の役割と「官僚のあり方」の語り部となっている一冊です。
 第6章「官僚としての最後の提言」は、やや生煮えの観がある。特に江戸時代の財政改革に範をとる件は、些か無理があるのではないか。
 著者の宇佐美典也氏は、ブログ(http://ameblo.jp/ipponseoinosuke/)、twitter(https://twitter.com/zettonu)で発言継続している。「キャリア官僚を経験した30歳男子」の今後をモニターしたい。

http://www.amazon.co.jp/gp/product/4478021600/ref=cm_cr_mts_prod_img

30サイキャリアカンリョウガサイゴニドウシテモツタエタイコト サンジッサイキャリアカンリョウガサイゴニドウシテモツタエタイコト
30歳キャリア官僚が最後にどうしても伝えたいこと


宇佐美 典也【著】
ダイヤモンド社 (2012/09/27 出版)

206p / 19cm / B6判
ISBN: 9784478021606
NDC分類: 317

価格: ¥1,365 (税込)

詳細

東大卒・経産省キャリアが「三十路の官僚のブログ」で給料を公開して話題騒然。
官僚批判からは絶対に知ることのできないリアルな想い。


第1章 僕が経済産業省の官僚になるまで
第2章 なぜ東大生が集まっているのに問題だらけなのか
第3章 キャリア官僚制度には意義がある
第4章 政治家と官僚の役割を考える
第5章 天下りは本当に悪なのだろうか?
第6章 官僚としての最後の提言

著者紹介

宇佐美典也[ウサミノリヤ]
1981年、東京都生まれ。暁星高等学校、東京大学経済学部を経て、経済産業省に入省。企業立地促進政策、農商工連携政策、技術関連法制の見直しを担当したのち、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)にて電機・IT分野の国家プロジェクトの立案およびマネジメントを担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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