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歯科技工士・岩澤 毅

著作権の世紀―変わる「情報の独占制度」 (集英社新書 527A) 福井 健策 (著)

2010年01月25日 | amazon.co.jp・リストマニア
創作が、著作権のあり様がかわる時代, 2010/1/25

By 歯職人

 論じるまでも無くデジタル技術とその利用の進歩と高度化は、様々な社会のあり様を変えていく。本書は、その変革の渦中での「著作権」のあり様を解明したものである。
 著者は、芸術文化法、著作権法を専門分野する弁護士であり、日本大学藝術学部客員教授等を勤めている。
 本書に、「時代は、著作権ビジネスだ」等を叫ぶ軽薄なハウツー本を期待してはいけない。著者の視点は、あくまで「創作」を問い、広範な人々の新たな創作の妨げとならない、「著作権」のあり様を考察している。
 内容は、極めて具体的に取っ付き易い素材を用い読者を飽きさせない。
 これから来る時代が、あたかも帝国主義の時代の世界分割を思い起こされる、「著作権」を利用した私企業による世界分割の足音を含んでいる事に対する警告が、空絵事と言い切れない実相を帯びている。

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集英社新書
著作権の世紀―変わる「情報の独占制度」

福井 健策【著】
集英社 (2010/01/20 出版)

236p / 18cm
ISBN: 9784087205275
NDC分類: 021.2
価格: ¥756 (税込)

詳細
著作権は、「作品」という情報を占有するための、最強の制度である。
ディジタル化やネット化で情報の海が爆発的に広がり、作品の囲い込みが技術的に難しくなっている状況下、著作権の存在感はますます大きくなっている。
世界的にコンテンツ産業の再編が進行している現在、著作物の独占と共有のバランスはどうあるべきか。
豊かな芸術文化が育まれる制度とは?さまざまな事例を挙げながら、変りゆく著作権のかたちを第一人者が解説する。

第1章 情報の独占制度
第2章 対立するテクノロジーと著作権
第3章 多次的創作の時代‐カヴァー、アレンジと二十世紀芸術
第4章 PD、オア・ノットPD、それが問題だ‐著作権は何年間守られるべきか
第5章 アーカイヴィングの現在‐電子図書館、番組ライブラリー、フィルムセンター
第6章 変容する著作権‐リフォーム論、DRM、パブリック・ライセンス
第7章 擬似著作権と情報の「囲い込み」
終章 情報の「世界分割」

著者紹介
福井健策[フクイケンサク]
弁護士・ニューヨーク州弁護士。1991年東京大学法学部卒業、93年弁護士登録(第二東京弁護士会)。米コロンビア大学法学修士課程修了。2003年骨董通り法律事務所For the Artsを設立。専門分野は芸術文化法、著作権法。日本大学藝術学部客員教授、「著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム」世話人、各審議会・委員会委員を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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