ちょっとほんわかしたい時に読みたい本。
たかなししずえサンのしーちゃんシリーズ。
ご本人の小さな頃の思い出をベースに
お母ちゃんが作る日々のご飯やご馳走を描いたのが
『しーちゃんのごちそう』
白黒テレビの時代の猫のお話を綴ったのが
『しーちゃんとねこ』
東京オリンピック前後の時代の人々の暮らしが
しーちゃんの目線で描かれていて
質素な日々のおかずやハレの日のご馳走
優しいお父ちゃん、しっかり者の穏やかなお母ちゃん
近所の人々との優しい交流
猫との暮らし
どちらを読んでもまさに「古き良き時代」を思わせます。
私より上の世代ではありますが
読んでいて懐かしくなるような
でも新鮮で。
作者のたかなししずえサンは千葉の鴨川出身。
今も昔も
房総の海辺での暮らしを大切にされておられるようです。
ご両親が待ちに待って遅くに生まれた一人娘で
それはそれは大切に愛情いっぱいに育てられた様が窺がえます。
とはいえ、贅沢いっぱいに育ったと言う事では無く
でも、お父ちゃんは甘々の心配症で
読んでいて、不快になる事は決してない程 微笑ましいのです。
私の姉が小学低学年?頃
おはよう スパンク
という漫画で一躍有名になられた方ですね。
姉も付録を集めていた…と記憶しています。
幼い頃から猫との生活が当たり前だったようで
今でも野良猫チャンの里親探しをされてたりしてるそうです。
猫チャン、大好き♡の方は『しーちゃんとねこ』がお薦めです。
お母ちゃんはとても料理上手でチャーミングです。
そして働き者で
商店の傍ら、和裁の内職、家電が無い時代の家事等々
いつも笑顔でこなすスーパー母ちゃんでもあります。
出来る事ならこういうお母ちゃんになりたい……(笑)
そしてお父ちゃんは
前述したように甘々の心配性で
人によっては「過保護」と言いそうではありますが
でも、47歳にして我が子が誕生したなら
きっとこうなっても不思議ではないのではないかと私は思う。
何でもかんでも好き勝手にやらせてる…と言う訳ではなく
本当に大事で大事で堪らない…と言う想いが伝わってきます。
その時代でありながら、おやつ作りだってしちゃうお父ちゃん、素敵♡
飼い猫のチコはしーちゃんの姉妹。
遊び相手でもあり、ハンターでもあり表情豊かで可愛らしい。
穏やかで幸せな暮らしとはこういうものではないか?と
読んでいて感じさせてくれる作品です。
日々の生活に何となく疲れた時
お薦めしたい作品です。