初めて会ったのは 気紛れで入った会社。
私の真向かいのデスクに座ってた貴方は強面のおじさん。
でも笑うとちょっと優しい顔で
そして冗談話が好きで
今となっては とぼけて否定するけれど
貴方のアピールは激しくて。
初めはちょっと引き気味で逃げていたけれど
その一生懸命さに惹かれる様になった。
いつの間にか好きになってたの。
初めて貴方のお母さんに会った時
お姑さんって言うよりは おばあちゃんって感じで
とっても親しみを持てたのだけれど
年の差があり過ぎて
貴方が私をさらって来たのではないかと
心配していたって話を後から聞いて大爆笑。
そして周りから見たら夫婦に見えないのか…と
ちょっと寂しくなったのよ。
初めて増えた家族が嬉しくて
貴方が仕事に奔走していた頃の話。
一緒に買い物へ行くといつも貴方が赤ん坊を抱いて
買い物カートを押す私の後ろを歩いてたでしょう?
そうしてるうちに背後から
チュッチュッチュって音が聞こえるから
不思議に思って振り返ると
歩きながら人目も憚らずに赤ん坊にキスの嵐。
その強面で……と可笑しくって
笑いを堪えるのが大変だったのよ。
家族が4人になって
小さな子供達を連れてのコンビニで
食玩をねだられてる貴方の元へ行って
本を2冊、買っていい?と聞いたら
結構大きな声で
ひとちゅにしなちゃいって言うから
店内に居合わせた人達の注目を浴びたね。
とっても可笑しくって面白くって
つい 私も ひとちゅにしまちゅってお返事。
貴方は真っ赤になってバツが悪い顔をしたけれど
最高に笑えた一瞬だったよね。
仕事が忙しくて
帰ってきたり来なかったりの貴方を待ちわびて
幼い子供達と3人で暇潰しに
夜に家の中で隠れんぼ。
子供達が一生懸命に私を探してる最中に急に帰って来た貴方。
私の所在を問う貴方に子供達は無邪気に答えたの。
ママね、居ないの。
慌てて外へ飛び出す貴方を見て
流石に私も慌てたけれど ちょっと嬉しかった。
その後の正座でのお説教も嬉しかったのよ。
まだまだ 沢山の笑い話はあるけれど。
今も笑える出来事が増えていくけれど。
いつか途絶える日が来ると知ってるから。
私の心の中に。
子供達の記憶の中に。
そして貴方の人生の片隅に。
沢山笑えたねって。
とっても幸せだったねって。
溢れる程の思い出で満たしていきましょう。
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