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日々のスケッチ

日常の出来事、感じた事、考えた事、気の向くままにつらつらと・・・。

小学校で売っていた母の日の造花のブローチのこと

2022-05-08 09:38:00 | 再び、つらつらと…
もう半世紀以上昔の話。
母の日が近くなると小学校でカーネーションの造花を売っていた。
「おかあさんありがとう」と書かれたリボンが付いていて、安全ピンでブローチのようにつけられるようになっていた。
学校が強制的に買わせていたわけではなく、買いたい子だけが自由に買う形式で値段は100円だったと思う。

今思うと、あれは一体何だったんだろう。
業者が教材でもないものを学校に持ち込んで売るというのはかなり特別なことだ。きっと学校側が便宜を図っていたんだろう。そして相応の見返りもあったのだろうと想像する。
100円は当時決して安いわけではなかったが高すぎることもないのでほぼ全員が買っていた。学校で売っていたために強制のように感じられたのも事実だ。何だか胡散臭い話だ。

そして、もう一つ、このカーネーションの造花には嫌な思い出がある。
カーネーションには赤と白の2種類あって、お母さんのいる子は赤をお母さんがいない子は白を買うようにと但し書きがあったのだ。
当時も何故こんなことをするのかと疑問だった。子供心にも違和感があったのだろう。

今思い返すと、その残酷さに胸が潰れる。
お母さんがいない子は白いカーネーションの造花を買えという恐ろしいまでの鈍感さ。誰が、そうか自分にはお母さんがいないから白いのを買うんだな、などと納得するというのか。
あんなことが小学校で平然と行われていたなんて、今なら考えられないことだ。業者もさることながら、先生達は何も感じなかったのか。

私が学校に対して抱く不信の源にはこの実体験があるような気がしてならない。




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