ようやく見つけた、ナポリタンの話。
これって、なんか意味不明な怪文章として怖い話になっているけど、なんでなんでしょう?
「変わったレストランで美味しいナポリタンを見つけたんだ」
「何が変わってるの?インテリア?メニュー?」
「今度こっちに来た時に教えてあげるよ」
主人公には離れた地で暮らす恋人がいた
その地に、今、主人公は訪れている。昨夜から何も口にしていない。
夜になり、何かに誘われるように街に出る。
見知らぬ土地で一軒のレストランに入る。
「変な名前のレストランね・・・」そんな事を思いながら。
彼の好きだったナポリタンを注文する。
数分して出てくる。私は食べる。が、しょっぱい。頭も痛い・・・
・・・これは涙の味?ああ、私泣いているのか・・・あれだけ泣いたのに・・・何故?
涙が止まる頃、パスタは冷めてしまっていた。
店長がそばに来る。「どうかされましたか?」
「ごめんなさい、ちょっとしょっぱくて」そう言って無理に笑ってみせると
店長は私を見て何かに気付いたのか、優しくこう答えた。
「すいません作り直します。御代も結構です。」
店を出る時、店長は静かに言った。
「・・・彼とは親友でした」
まだボーっとしていた私の頭にその言葉はすぐには理解できなかった。
しばらくして、私は気付いてしまった・・・
ここはとあるレストラン・・・変な名前のレストラン・・・
人気メニューは・・・ナポリタン・・・
「変わったレストランで美味しいナポリタンを見つけたんだ」
連れてきてくれたのは、・・・彼の想い