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素直で澄んでいる

2010-06-17 | MUSIC
昨晩は辻井伸行のショパンを聴いてきました。
スロヴァキアフルハーモニー管弦楽団のオケとの演奏だった。

彼のピアノの音って、素直で澄んでいるんですね。
ピアニストだけじゃないとおもうんだけれど演奏者は自分に酔って弾くところがあったりして上手いなと思いつつ、ちょっといやらしいな、なんて感じることがあるのだけれど、彼の場合はそんなことはまったく感じず、素直に音が耳に入ってきた。
音そのモノも彼を現しているようで純粋そのモノ。
聴いていてぐいぐい引き込まれるような感じではなく、音にやさしく包み込まれるような感覚・・・そんな演奏でした。

彼は全盲のため、もちろん楽譜はピアノの所定の位置には無く、全部暗譜している。

ボクたちは演奏を聴くと少なからず自分なりにその演奏から情景をイメージすることができるけれど、彼は全盲のためたぶん画像としてのイメージは難しいんじゃないかな。
では、彼の頭の中は何を考えて何を想っているんだろう。

そんなことをふと考えさせられた。

ただ、全盲だからメディアで注目を浴びている・・なんてボクとしたらどうでもいいことで、結局のところ彼の生み出す音がどれだけ人の心の深いところに入ってくるかだと思う。
少なからず彼の音はボクの心の奥までやさしくしみわたるように届いてきていた。




Chopin's Etude op10 No.3別れの曲 - 辻井伸行

今回の演奏曲ではないけれど、この曲もいいね。








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