雪

金曜の朝、目覚めると酷く寒かった。
窓の外を見ると、真っ白であった。

九州でも、年に２～３回はこのような雪景色を見ることができる。
普段降らないだけに、少しでも積もると、交通は簡単に麻痺してしまう。
皮肉なことに、雪国である実家は、雪がないそうだ。
雪国で雪がないことは、一見良い事のようにも思える。
雪下ろし、雪かきは相当な重労働なのだから。

しかし、春から初夏にかけて、農作業に水が必要となるとき、源となるのが雪解け水なのだ。
また、釣りにも無関係ではなく、渓流も水量に影響が出るのではないだろうか。
山に積もった雪は、天然のダム――それは、夏までに消えてなくなり、余計な問題など残さない。

地球温暖化、環境の変化、これらのことはどこか遠いよその国の事ではない。
私たちの身近な問題であることを認識させられる。
子供の頃、冬といえば、辺りは雪で覆われ白一色、土を目にすることなどなかった。