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(以下、ネタバレ。閲覧注意)
アイオワのエンドーラという片田舎で暮らすギルバート。母親は昔は美人で、自慢の母であったが、夫が突然自宅の地下室で首吊り自殺をしたため、外にでることをやめ、ひたすら食べつづけ、200キロはあるかという巨漢となっている。18歳になる弟、アーニーは知的障害で10歳まで生きられないといわれていたが、家族の愛情で元気に暮らしている。他に姉と妹がいるが、ジョニーデップ演じるギルバートは世話をするため毎日働き、面倒をみている。デップの飄々とした演技に、深い愛情と戸惑いがみられ、唸るくらいうまい。障害者のアーニーを演じるのがレオナルドディカプリオ。悶々と過ごすうち、トレーラーハウスの一家が故障でこの町に一時滞在。この中にジュリエットルイス演じるベッキーがいた。ベッキーと恋仲になり、町を一緒にでていきたいのだが、母親やアーニーのため、苦悩。アーニーの誕生パーティの前日、お風呂が嫌いになっていたアーニーをギルバートが無理やり風呂に入れようとして、思わず殴り倒してしまう。かわいい大事な弟を殴ってしまった自責の念から逃げ出してしまうギルバート。ベッキーのところに逃げたアーニーにベッキーはやさしく接し、川で体を洗ってあげる。それをみていたギルバートをさらにベッキーはやさしく迎える。このジュリエットは美人じゃないが、強く人をひきつける魅力がある。そして故障の直ったトレーラーでベッキーは去っていく。その夜、母親はすべてを見届けるように息を静かに引き取る。ダーレーンケイツ演じるこの母親が圧倒的な存在感で、この映画の魅力のひとつ。遺体の移動で母親を見世物にしたくないギルバートは家に火をつける。父親の作った家が、母親の遺体とともに燃えている。子供達が外で燃えていく家、母親を見送る。このシーンはほんとうに美しい。1年後、姉妹は自立。ギルバートとアーニーは道端でトレーラーを待つ。彼らの旅立ちのときである。観るものに感動を与える名ラストシーンである。
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