フィルム面とレンズ間の距離が長くなれば近距離にピントが合い、短くなれば遠距離にピントが結ばれるという光学的原理を応用し、フロントやカメラバックを前後左右、上下や斜めに傾斜・回転・移動させて、近距離から遠距離にまでピントを合わせたり、レンズの遠近感描写や画像のゆがみを匡正する技法のことである。
白籏史朗氏「 山岳写真テクニック 」より
そこで…
上の写真は、フロント・ティルトを掛けてパンフォーカスになっている状態です。
当然ながらフィルム面には上下逆に像が映ります。
(勿論左右も逆に映ります。)
ピント位置は一応手前位置です。
レンズ面を前に倒していくと、レンズ面の上側はフィルム面から距離が離れていきます。
距離が離れるという事は、「 近距離にピントが合 」う事とありましたね?
下側の被写体部分はフィルム面上側に像が映ります。
次に、被写体上側の合ってない方のピントは、同じくレンズ面を前に倒す事によって段々ピントが合っていきます。
今度はレンズの下側がフィルム面に近づいていきます。
上側の被写体部分の像はフィルム面には下側に映りますので、それは「 短くなれば遠距離に像が結ばれる 」という光学原理によります。
このようなアオリには、距離が長くなると近距離にピントが合うと、距離が短くなると遠距離にピントが合うという相反する2つの光学原理が同時に成り立っている事になると考えられます。
このように考えていきますと、レンズ面を前に倒すというフロントティルトあおりを用いるのではなく、フィルム面の上側のみを開くバックあおりも同じ効果があるというのがよく分かると思います。
但しバックあおりを用いると少し映る像の形は変化しますが。
多分形の変化は、バックあおりがフィルム面であるのとティルトの軸が中心に無くフィルム面下端にあるという理由からだと思います。
白籏史朗氏「 山岳写真テクニック 」より
そこで…
上の写真は、フロント・ティルトを掛けてパンフォーカスになっている状態です。
当然ながらフィルム面には上下逆に像が映ります。
(勿論左右も逆に映ります。)
ピント位置は一応手前位置です。
レンズ面を前に倒していくと、レンズ面の上側はフィルム面から距離が離れていきます。
距離が離れるという事は、「 近距離にピントが合 」う事とありましたね?
下側の被写体部分はフィルム面上側に像が映ります。
次に、被写体上側の合ってない方のピントは、同じくレンズ面を前に倒す事によって段々ピントが合っていきます。
今度はレンズの下側がフィルム面に近づいていきます。
上側の被写体部分の像はフィルム面には下側に映りますので、それは「 短くなれば遠距離に像が結ばれる 」という光学原理によります。
このようなアオリには、距離が長くなると近距離にピントが合うと、距離が短くなると遠距離にピントが合うという相反する2つの光学原理が同時に成り立っている事になると考えられます。
このように考えていきますと、レンズ面を前に倒すというフロントティルトあおりを用いるのではなく、フィルム面の上側のみを開くバックあおりも同じ効果があるというのがよく分かると思います。
但しバックあおりを用いると少し映る像の形は変化しますが。
多分形の変化は、バックあおりがフィルム面であるのとティルトの軸が中心に無くフィルム面下端にあるという理由からだと思います。