あおいこころ

わたしがこの世で生きていくこと🍎

アザラシまんじゅう 3話/空想遊び

2023-07-03 19:27:00 | 空想遊び

◇3話 新天地「地球」

 故郷の星に似た青い星を見つけたアザラシまんじゅうは、どんなに期待して地球を新天地としたのだろう。
バラバラに落下した、いくつかのアザラシまんじゅうは、どうなったかというと。
あるものは落下中に鳥に食べられ、あるものは海に落ちて魚に食べられ、ジャングルに落ちたものはサルに食べられた。
アジアに落ちたものは野良犬に食べられ、ヨーロッパの町中に落ちたものはホームレスに食べられた。
食べられるということが、与える究極の愛の形だとアザラシまんじゅうは感じているのだ。

 ただ1つだけすぐに食べられることのないアザラシまんじゅうがいた。
落下スピードをうまくコントロールできずに、地面に叩きつけられたアザラシまんじゅうは瀕死の状態だった。
そこはアメリカの広大な小豆畑の真ん中だった。
アザラシまんじゅうは、人にも動物にも見つけられず青い空をただぼんやり見上げ、最期の時を待つのだった。
そして力尽き死んだ。

 その体は腐敗していき土の一部となり小豆畑の栄養となった。
そう、このアザラシまんじゅうも微生物よって食べられ分解されたのだ。



アザラシまんじゅう 2話/空想遊び🙃

2023-07-02 08:00:00 | 空想遊び

◇2話 アザラシまんじゅうの故郷の星

 ここは地球からずっとずっと離れた遠い宇宙の青い星。
青い空と青い海と白い陸地が広がっている。
白い陸地と思われたが、陸地いっぱいにアザラシまんじゅうがひしめき合い、地面から15センチほどバウンドしながら動き回っている。

 アザラシまんじゅう達が一斉に「クークー、キューキュー」と鳴き始めた。
すると海から人間の子供の姿をした女の子が上がってきた。
全身白いベールを身にまとい、天使のような微笑みをたたえながら、アザラシまんじゅうの中を歩いて行く。
アザラシまんじゅう達は、微笑みの女の子の周りを歓迎するかのように嬉しそうに飛び跳ねている。
ひときわ高く飛び上がった一匹のアザラシまんじゅうが、女の子の手のひらに乗った。
微笑みの女の子は両手でアザラシまんじゅうを抱える。
その満面の笑みからは、アザラシまんじゅうが大好きで可愛くて、慈しんでいることがとても伝わってくる。
アザラシまんじゅうも微笑みの女の子を心の底から愛していた。
とても尊い愛がそこにはあった。
微笑みの女の子はそっとアザラシまんじゅうに口を近づけた。
アザラシまんじゅうは目を閉じた。
そして微笑みの女の子は、アザラシまんじゅうを食べてしまった。
アザラシまんじゅう達は変わらず微笑みの女の子の周りを嬉しそうに飛び跳ねている。
微笑みの女の子は、また優しい笑みを浮かべながら歩き出した。

 しばらく歩くと微笑みの女の子の表情が変わった。
何か落ち着かない面持ちでしゃがみ込むとアザラシまんじゅう達は微笑みの女の子を取り囲んだ。
ぷ〜う。。。辺りに間抜けなオナラの音が響いた。
アザラシまんじゅう達はさらに微笑みの女の子を取り囲み、その姿が見えなくなってしまった。
しばらくして微笑みの女の子は立ち上がると海へ歩き出した。
その顔には天使の微笑みが戻っていた。
微笑みの女の子がしゃがんでいた辺りには、豆粒ほどの小さなアザラシまんじゅうがたくさんいた。

 この星には与える一方の愛と受け取る一方の愛、そして生み出される愛が繰り返されている。
見返りや駆け引きなどなく、純粋な愛だけが存在していた。
アザラシまんじゅう達と微笑みの女の子は穏やかな愛に包まれて、この星で暮らしている。

 でも中には、無性に冒険心に駆り立てられるアザラシまんじゅうが稀に現れる。
物思いに空を見上げることが多くなり、ある日ポヨンポヨンと小刻みに飛び跳ね始める。
だんだん飛躍が高くなる。
そのジャンプが始まると他のアザラシまんじゅう達は「クー!クー!」と鳴き声を合わせて応援を始める。
どんどんジャンプは高くなり、最高潮に達すると空へと舞い上がって、そのまま宇宙へ飛び出して行く。
そして宇宙空間を自在に飛行し、愛に満ちた新天地を探す冒険の旅に出るのだ。


アザラシまんじゅう 1話/空想遊び🙃

2023-07-01 22:04:00 | 空想遊び




◇1話 アザラシまんじゅうの始まり


 真っ黒な宇宙空間を真っ白な物体が、音速で真っ直ぐに進んでいく。

真っ白で真ん丸なこの物体は、バレーボールほどの大きさをしている。

そして左右と後ろに鰭のようなものがついていて、正面には目と鼻と口がついている。

それから鼻の横には髭がはえていた。


 とてもとても長い時間と空間を移動してきた白い物体は、青い星を見つけた。

その青い星は地球だった。

スピードを落とすことなく星に近づく白い物体は、やがて大気圏に突入した。

安全な突入角度もスピードも知らない白い物体の体は、衝撃を受けて粉々に飛び散った。

破片は燃えたり宇宙へはね飛ばされたりしたが、いくつかの欠片が大気圏を突破した。

そして再形成をして手のひらに乗るような、小さな元の姿になった。

いくつかの小さな白い物体は落下をし続け、そのうちの1つが日本上空にやってきた。

地上が近づくと3本の鰭をいっぱいに広げ速度を緩め始めた。

そしてアパートの窓から部屋に飛び込むとテーブルの上に置いてあった小皿の上に、ぴょこんと収まった。


 そこへ、ランドセルを担いだ女の子が学校から戻ってきた。

「ただいまぁ〜!あ、かわいい〜アザラシまんじゅうだ!おいしそう!いただきま~す!」

と何の躊躇もなくパクリと食べてしまった。

そして、すぐに女の子はランドセルを置いて遊びに出かけてしまったのだった。


これでいいわけ👍

2023-06-03 21:28:26 | この世に思うこと


肉体と共にある以上
欲から逃れることは難しい

悟りをひらくと
俗世間の欲から開放されるらしい
開放されると楽になれるらしい
楽になったら
この世の苦しみがなくなるらしい

ちょっとまてよ
この世は修行の場であるなら
欲に葛藤し己を磨く場なのなら
欲まみれになってることが理想だろう
おいしい思いも痛い目にも
さんざんあって
さんざんやりまくって
最期の感想次第で
どんだけ磨けたかわかる

じゃあさ
悟りなんかひらいちゃったら
あんた!何やってんのさ!
修行やめる気?!
何のために生まれてきた!?
って神さまに突っ込まれるんじゃないのかな?!
あれ?!じゃあ
この世の混乱を作ってる
あれもこれもありってこと!?

まてよ
この世の苦しみから開放されたい
悟りたいとか
己を磨くってのも
欲ではないのか

じゃあ
すべては
これでいいんじゃないのかな

すべてはひとつの流れに🌏

2023-05-14 15:21:13 | 思うこと


衣食住が不安定な途上国の人口が増加して
衣食住が安定している先進国の人が減っていく。
衣食住は生きるための欲求だろうから
それが不安定なほど生きる欲求が強く出るのだろうと思う。

生きる欲求というのは生命維持だから
肉体と精神とでは
意識は肉体の方と強く繋がるのだろう。
だから衣食住が不安定なほど
精神より肉体が勝り
単純な動物的感覚である生殖機能が優位になるではないだろうか。

衣食住が安定して
肉体的に生きることの不安が少なくなると
人間の意識は精神との繋がりが強くなる。
肉体の欲求が弱まれば性的な欲求も弱まり
必然的に少子化になる。

そうじゃなくても
好きなことをひとりで楽しめる世の中を
わずらわしい子育てで自由を削るなんて
割に合わないと考え始めるだろう。
だから少子化対策で支援金や環境の整備が解決策とは思えない。
じゃあどうしたらいいのかって?

ああ、面倒くさ。
国単位で考えるから面倒なんだよ。
そもそも民族ってそんなに保存しなくちゃいけないものなのか?
白人も黒人も黄色人種も
みんな一個のホモサピエンス。
一種の人類に過ぎないのに。

長い地球の歴史を見てれば
強い勢力に消えていく弱い種属の上に
今が成り立っている。
それが地球の歴史の流れだ。
最近現れた新参者の人類の
一時の考えなんて浅はかすぎる。

増えすぎた外来種を駆除するのに躍起になってるのも
絶滅危惧種を保護するのに必死になるのもどうなのよ?
オオキンケイギクが一面に咲く河川敷の風景は美しいと思うよ。
ブルーギルやブラックバスは美味しく食べれるよ。

人間の行為で自然環境をどうこうしちゃったってのは事実だけど
人間も地球の一部だとすれば
その行為だって一部に過ぎない。
地球と人類は
人体とガン細胞のように思える。
人体をむしばむ癌の始まりの
ひとつのガン細胞を恨んだとしても
それを創り出したのは自分なのだから。

母体である人間が死ぬかもしれなくたって
ガン細胞は自滅を選ばないからね。
人間の免疫がやっつけるか
手術で取り出すか
薬でガン細胞を殺すかだよね。
それとも共倒れか。
地球は人類をどうするつもりなのかな?

ホモサピエンスも動植物も枠に留まらず
ごっちゃごっちゃに混じり合って
差別も区別もわかんなくなっちゃって
人類の人口問題、食糧問題も戦争も国境も宗教もなくなって
そうなったら
穏やかな人類の歴史が始まるかもよ。