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小田子不動堂の絵馬

2011-09-01 09:23:51 | 建造物

2010年12月4日、東北新幹線全線開業とともに誕生した「JR七戸十和田駅」

駅の所在地である七戸町には、“願いかなう絵馬の町”というキャッチフレーズがあります。
そう、七戸町は馬の産地として知られているだけでなく、絵馬の町でもあるんですね

 

以前このブログでも紹介した「見町観音堂」とともに絵馬が奉納されたお堂が、『小田子不動堂』


この鳥居をくぐって、右へ曲がった先にあります。


 

 

 
小田子不動堂は、1396(応永3)年、南部政光公により創建されたとのことです。


ちなみに、創建は見町観音堂と同じ年になります。

 

 

 

御本尊は運慶作と伝えられる不動尊だそうで。
運慶といえば、奈良にある円成寺の大日如来坐像や東大寺南大門 金剛力士立像(ともに国宝)に携わったということで有名ですよね


そして、お堂の周りをよく見ると、鷹や鷲などが細かく彫られており、ひとつひとつが立派な芸術作品になっています。

 

 

 

屋根を見上げても、いたる場所に彫刻が!

 
不死鳥や龍など、伝説に現れるような生物たちが睨みを利かせています
 

 

 


ところで、この地域を含む青森県南部地方は、平安時代から名馬の産地として高く評価されており、平家物語に出てくる“宇治川の先陣争い”で有名な佐々木高綱の馬(七戸産)と梶原景季の馬(三戸産)の産地として知られていました。


平安時代あるいはそれ以前、日本において馬は神の乗り物だったそうな。

 

 

 

その後、人々の馬を大切に思う気持ちが信仰と結びつき、馬を描いた“絵馬”を見町観音堂と小田子不動堂へ奉納するようになったようです。


さて、小田子不動堂には108点の絵馬が残されていたようで、その多くが江戸時代前期から後期にかけて制作されたものだということです。
(※この108点の絵馬は、国の重要有形民俗文化財に指定されています。)


上の写真には、尻尾を高く跳ねあげる馬と左右の脚を一緒に動かす馬が描かれていますが、これはアラブ馬の特徴なのだとか。

「ところで、なぜ外国の馬が?」

というのも、この時代に8代将軍徳川吉宗がオランダからペルシャ馬(現在のアラブ馬とされる)を輸入して品種改良を試みたようで・・・
どうやら、そのことがアラブ馬の描かれた絵馬と結びつきそうです

 

 

ちなみに上記3点の絵馬は、現在、青森県立郷土館で開催されている地域総合展「十和田湖・八甲田山」にて展示されているものです。
通常、小田子不動堂と見町観音堂に奉納されていた絵馬は、七戸町立鷹山宇一記念美術館にて展示されています。


七戸方面へ訪れる機会がありましたら、「見町観音堂」・「七戸町立鷹山宇一記念美術館」とともに、“絵馬を巡る旅”をしてみませんか?

【耳より情報
七戸町商工会青年部と天間林村商工会青年部が、“しちのへ願いかなう絵馬っぷ”という町内のパワースポットを紹介するマップを作成しています。
絵馬っぷは、両商工会や「道の駅」しちのへ七戸文化村、七戸中央商店街の絵馬を販売しているお店等にて配布しているそうです。
※詳細は、下記にお問い合わせください。

七戸町商工会青年部 TEL 0176-62-2521 / FAX 0176-62-5229
◎天間林村商工会青年部 TEL 0176-68-2189 / FAX 0176-68-4444

 

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雪国馬そりツアー(後編)
里山に佇む、室町時代からの古刹

 

§小田子不動堂§
■住所 青森県上北郡七戸町字和田下1-1
■問合せ 七戸町生涯学習課 TEL 0176-62-9702 / FAX 0176-62-6256
■拝観時間 境内自由
■拝観料 無料
■最寄駅 JR七戸十和田駅(東北新幹線)/ 駅から車で約10分
■旅の蔵HP http://shichinohe.org/kanko/index.php (みどころガイド ⇒ 自然・名所)

by ヴァ♪


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