葬儀司会「青柳司会事務所」ブログ

葬儀司会歴20年以上の青柳(あおやぎ)がお送りする
仕事の日々や寺社仏閣参拝のブログ。

言葉の花を手向ける

2018年02月28日 | 司会コラム
「司会者」と「進行役」は似ているけれど別モノなのだと教わったことがあります。

進行役は、字の通りですが式次第通りに進めること。
司会者は「会を司る」=MC(マスターオブセレモニー)と書きます。
場の雰囲気や様々な心情に目を向けながら把握し、司ること。
もちろん「司会進行」は両方です。


先日、有難いことに喪主様からご指名を頂いて通夜~ご葬儀の司会をさせて頂きました。
4年ほど前に喪主様のお父様が亡くなられた際にも、私が司会でした。
その際にナレーションをご希望されたので作らせて頂いたのですが、それがとても良かったとのこと。
今回はお母様のご逝去にあたり、再びナレーション原稿を精一杯作らせて頂きました。

そのナレーションは、例えるならば「言葉で出来た花束」。
元々の「言葉の花」はご遺族の皆様から頂いているのですが、それをアレンジして整えるお仕事です。
仕上がりは、ぱっと出来ることもあれば数時間かかることも…

今回は特に沢山のエピソードをお伺いしており 盛り込むのに時間がかかりましたが、
ご家族みんながおばあちゃんが大好きなこと。おばあちゃんもみんなが大好きだったこと。
その温かな気持ちが伝わってきて…結果、皆様のお陰で素敵なナレーションとなりました。


進行役に徹する事も勿論悪いことではないですし、否定はしません。それも一つのやり方だとは思います。

ですが私は全ての心情は把握できなくとも、故人をお送りする気持ちを都度大切にしながら「司会進行」が出来るようになりたいです。
ご葬儀という悲しく寂しい中でも、素敵な人だったんだよ…という温かな気持ちを思い出して共有する時間はとても大切。
(もちろん家庭の事情もありますので状況によっては、無理に司会者から伝える必要はないと思いますが)


ナレーションがなくても、拙くとも心を込めて会場の皆様へお届けしたいと思います。
一つ一つの言葉は、一輪の花を手向けるように。


______________


もう独立して2カ月…有難いことに1月以上に沢山お仕事頂きまして、沢山司会台に立たせて頂きました。
今月も有難うございました。今後ともよろしくお願いいたします。

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