ミラレパ 茶房

★ミラレパとは、チベットの偉大なるヨガ行者の事である。
Milarepa a great saint of Tibet

vol. 36 嗚呼, 富士山 ファイナル! /2日目

2006-09-21 | mountain & outdoor
 
  ご~~っと 外は台風の模様。 通常ならば午前2時に起床し、ご来光を拝みに頂上を目指すという行程なのだが、どうにもそんな気配はなく、しばらくして放送が入る。「本日は、台風の為、山頂への登山は中止といたします。」 ・・・覚悟はしていたが、やはり残念な気持ちで落ち込んだ。 が、落ち込む暇すらつかの間に、放送は続く・・・
「本日午前10時をもって、山小屋を閉館し、我々も下山しますので、今から布団をかたずけます。みなさんは出発の準備をして部屋を退去して下さい」というものである。 時刻は午前6時、あと30分で出発。・・・とくに時間を要さないが、なんだか 追い出されるみたいであまり気分がよくない。
 本当は晴れてたら山頂で食べるはずだったお弁当をさっさと食べて、また足と靴がずぶぬれになるのを覚悟し、台風目下の下山道へ飛び込む。 登山道に比べ、岩肌は無く、カーブと砂利だらけの道を下るが、これもまた、台風のせいで惨劇に合う。嵐で足下を取られ、なかなか進みにくい上、何度も雨まじりの砂利に転びそうになる。

 景色?・・・灰色の雲の中、草木もない高地は、自然の持つ姿をそのまま見せつけられたという、まるで自分のもつ陰の空感に漂っていた感じさえした。
 足が究極に唸っている。 ひざが笑うのを越え、泣いていた。 とりあえず早く下山したい。そんな思いで一杯だった。 やがて平地になり、ほっとしたのか 気がゆるんだようで、石の上でつるり、すっころぶ。ゴール直前での富士山にからまれた。
 また着替える事になり、お伴してくださった友人と帰りバス時間まで、ホットコ-フィーを飲みに行き、ようやく安堵の地に至る。
 「頂上まで、あと一歩だったんだよね~。残念だったな~。そして自分はまだまだ弱い!」そんな事を嘆きつつ、帰りにバスツアーに盛込まれていた河口湖の温泉へ向い、冷えきってじっとりした我が身をざっぱり洗い流し、手ぬぐいを顔にのせて湯につかり、足をほぐして休息。
 
 こうして私の初、富士登山は志し半ばで 今年はもう終るのだが、こればかりは自然な事に逆らえない。 来る年の吉日にはリベンジを考えている。 
 今回の最終日にふさわしいサブタイトルは『台風登山』。。試練は向上につながる。
               無事に居っただけでもよしと思ふぞな。

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