ミラレパ 茶房

★ミラレパとは、チベットの偉大なるヨガ行者の事である。
Milarepa a great saint of Tibet

★『ミラレパ』のお話し★

2006-07-28 | About them...
 ミラレパ(1040-1123)・・・レパとは粗末な木綿をまとったという意味。幼名をトパガといい、西チベットのグンタンという村の裕福な家庭に生を受ける。
 しかし、7歳の時に父が亡くなると、後見人となった伯父が父の遺言に従わず、財産の全てをだましとってミラレパの親子は召使いの身分におとされる。 母は復讐の為にミラレパに呪術を修行させます。 術を学んだ後、遂に伯父の一族を死に至らしめたのです。
 38歳になったミラレパは、その重いカルマ(悪業)を仏教の力で帰依するべく、密教行者のグル(師)マルパのもとで苦行を積む。厳しい試練に耐え、これまで積んだカルマを浄化させたミラレパはマルパに灌頂を受け、隠者として何年もの弧度な瞑想修行を積み、仏の境地に至ったのでした。その体得は時空を越え、自由に飛べることもできたといいます。
 ミラレパの姿は修行中に洞窟で常食していたイラクサ(雑草)で、よく体が緑色になって描かれている。 冬でも木綿だけをまとい、彼を伝説的な師と手本にするヨーガ行者が多くみられたという。
 そしてミラレパの高弟には太陽のような悟りに達したと言われるタクポラジェと、月のような悟りに達したと言われるレチェンパの2人がいる。前者のタクポラジェの門下から始まったとされる「カルマ=☆カギュ派」の転生活仏制は現在に至るまで活用されている。
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 ☆カギュ派・・・ヴァジラダラ(持金剛仏)を根源仏に仰ぎ、インドの聖者ティーローパ(9世紀末)がヴァジラダラから霊感を受けて、マハ-ムドラー法の教えを授かる。その教えをナーローパに伝えた。この師事をチベットにもたらしたのが翻訳家マルパ(1012-97)である。このマルパの弟子がカギュ派で最も著名な密教行者ミラレパ=シェーラプゲルツェンである。マルパとミラレパの過激な師弟関係は典型的な密教の師(グル)と弟子の関係として知られている。☆☆☆

 『ミラレパ伝』(ミラ・ナムグル)と詩集『ミラ・グルブム』-ツァンニョン=ヘールカ(15世紀)による伝記と詩集である。著者はミラレパの伝承者でニョンパ(風狂者)として祖の伝説を仰いでいる。この両書はチベット人に広く愛唱されてきた。

 ★その他、「ミラレパ」というタイトルで古いB級イタリア映画があり、西洋人の演じるサイケな映像は多少無理があるが、内容的には非常に原作に忠実であり、楽しめル度★★★。
 最もミラレパを短縮に分かりやすく描いているマンガ本が存在する。これも古く、作者はイギリス人女性によるものだが、研究し尽されており、良くできている。吟遊詩人でもあったミラレパの姿もあり。  我ハ図書館ニテ発見スル。ご推薦度★★★★


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