有馬治郎雑記

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児童虐待冤罪についての参考書

2019-06-23 23:35:20 | 政治
南出喜久治+水岡不二雄「児相利権「子供虐待防止」の名でなされる児童相談所の人権蹂躙と国民統制」八朔社
児童虐待問題、特に虐待冤罪を取り上げた本です。
ここで著者の一人である、南出喜久治氏について。

・右翼思想の持主だが、レイシストではない。
・弁護士、税理士の資格を持つ
・政治団体國體護持塾の主宰者。著書に「國體護持」等
・憲法無効論者
・体罰を容認、戸塚ヨットスクールを支持
・原子力発電を否定、脱原発論者。
・核武装を否定

思想的に相いれませんが、一点児童虐待に対する考え方については共鳴できる面もあります。この本からは多くの事を学びました。例えば、

・児童虐待政策のお粗末さ。
・国連子どもの権利条約が生かされていない。
・虐待冤罪の不条理さ。冤罪を生む構造。
・国連子どもの権利委員会の委員から、
 ①児相という機関の存在自体が憂慮の対象である。
 ②児相に子供が行かなくてもいいようにするために
  何をするかが重要である。
 とまで言われてしまう、我が国児童虐待法制度の欠陥。
・etc...

児童虐待問題を虐待冤罪の面からひたすら批判的にとらえた本ですが、こういう考え方もあるのだ、と考えて読めば価値のある本です。
児童虐待、虐待冤罪について知りたい方にお勧めします。