男性がちょん髷を結っていた時代は、一日の経過時間は十二支を使って表現していました。夜中の0時頃から子の刻・丑の刻といったようにです。これを十二時辰というそうです。この名残りは現在でも使われていまして、お昼の12時丁度を正午(午の刻の始まり)と云いますね。
今回の題材もツイッターからで、いちごナンプレ研究所さんが「2時間楽しめて解けたら、名人クラスです」と紹介された作品で、次の図です。
作家さんは ろばくん さんで、基本的な解き方では解けませんと添えてありました。私は2時間という表現から「時辰」と名付けました。予告ではなるべく簡単なロジックでとしましたが、そうは行きませんでした。まず、解き易くします。
整理します。
この図から進めます。最初は難しくありません。
多国同盟で、
進めて、
二国同盟で、
多国同盟で、
4で進めて、
1で進めて、
ここで早々に止まります。仮置きしか無いように見えますが、地道な手法が有ります。
3の奇数個連鎖です。3から左へ 強・強・強・強・強・弱・弱 で、3は削除されます。
3の奇数個連鎖です。3から右へ 強・強・強・強・強・弱・弱 で、3は削除されます。
3の奇数個連鎖です。3から右へ 強・強・強・強・強・強・強・弱・弱 で、3は削除されます。
Nishio です。9または9または9のいずれかは必ず確定します。
9が入ると▢には8が入ります。
9が入ると8が入りますので、▢には8が入ります。
9が入ると9が入りますので、▢には8が入ります。
いずれの場合も8が入りますので、8が確定します。8で進めて、
1で進めて、
2で進めて、
二国同盟で、
2で進めて、
6で進めて、
7で進めて、
8で進めて、
9で進めて、
6の奇数個連鎖です。6から左へ 強・弱・強・弱・弱 で、3は削除されます。
進めて、
4で進めて、
5で進めて、
9で進めて、
2で進めて、
1で進めて、
5で進めて、
正解です。
2時間苦しんで解かれた方もいらっしゃったのではないでしょうか。多分この作品も問題集には採用されないかもしれません。よく見るとこの作品はヒント数字24個の点対称です。中心の8は自然と決まりました。ですので、もし仮に中心に8が入った問題だとすると過剰ヒントとなりますね。
次回は、いちごナンプレ研究所さんの作品で、ヒント数字19個の点対称の超難問です。
私はこの作品を「鉄芯」と名付けました。芯というのは中心の5の事です。このヒント数字の5が存在感の有る5なのか、あるいは過剰ヒントなのかを確かめるために、5を削除したヒント数字18個の問題に挑戦してみました。次の図です。
はたして解けるでしょうか、あるいは挫折するのでしょうか。腕に自信の有る方は挑戦してみてくださいとは、言えませんし、挫折するかもしれません。しかしながら、ロジックを見つける勉強のためには良い題材だと思います。
ご覧頂きまして有難うございました。
「丑」と「寅」の間は「艮(うしとら)」で、
「未」と「申」の間は「坤(ひつじさる)」ですね。
普段は目にしない漢字ですが、乾と坤を使った四字熟語が有ります。
「乾坤一擲」で、いちかばちかの大勝負を意味しているようです。
「辰」と「巳」の間だから「巽(たつみ)」、
「戌」と「亥」の間だから「乾(いぬい)」
のような構成になっていると知った時は
思わず唸ってしまいました。
また、そこに人体(臓器)の活動時刻をも絡めてしまうんですから、
古代の人ってのは本当によく考えたものです。