グラスゴーが生んだ物理学の天才ケルヴィン卿(Lord Kelvin)

2010年04月18日 | 英国スコットランド
写真はグラスゴーの地下鉄(車両2両だけのとても可愛い地下鉄です)の駅名表示です。上から2番目の駅名に注目してください。ケルビンブリッジとあります。

グラスゴーには「ケルビン・・・」といった名前の通りがいくつもあります。公園の名前もケルビングローブ(Kelvingrove)、美術館の名前もケルビングロープ。グラスゴー大学のあるアカデミックなエリアです。

ベルファスト出身で数学教授の父をもち、10才でグラスゴー大学に入学を許され、22才でグラスゴー大学の教授に就任した物理学の天才、ケルビン卿(1824- 1907)。イギリスの大学で初めて物理学の研究室を作ったのもこのケルビン卿で、グラスゴーが誇る人物の一人です。卿のお名前にちなんで、この辺りには「ケルビン・・・」という地名が多く見られます。

「かの有名なケルヴィン卿が…」とグラスゴーの写真を見せながら高校生の甥に説明していたところ、「あっ、その人、物理で出てくるわ」と言われました。
-273℃がゼロ・ケルビンだとかで、「叔母ちゃんも高校の時に習ってるはずだ」と言われましたが、そんなの習った記憶は全くありません。分子の振動の動きが活発になればなるほど熱は高くなり(そのぐらいは叔母でもわかりますっ)、その動きが止まった状態がゼロケルビンなんだそうですが、そんなん習ったかしら?それにしても、名前が単位になっているなんてスゴイですね。私だったら、ゼロ・サカグチ、イチ・サカグチとなる訳ですから…

某大学の二次試験の過去問で「ビュフォンの針」とかいう、私にとっては避けて通りたいタイプの英文和訳をする羽目に陥ったことがあります。英語でもピンと来ず、和訳を読んでもまたピンと来ず、高校生に「これはなんでしょうね?」と聞くわけにもいかず…その読解文の中でケルビン卿のお名前をはじめて見ました。
さほど難しくない良問とされていましたが、私にとっては悪問でした

他の高校生にも「ゼロ・ケルビン」って知ってるか聞いてみたところ、やはり知っているようです。ホントかなぁ。私は、そんなん、習わなかったと思うけどなぁ…

メイ叔母さんと、庭でアフタヌーンティを

2010年04月18日 | 英国スコットランド
スコットランドへ行く度に、メイ叔母さんの所へ顔を出すようにしています。もちろん私の叔母ではなく友達の叔母さんですが、皆がAuntie May(メイ叔母さん)と呼んでいるので、私もそう呼んでいます。
スコットランドへちょくちょく行くようになって約20年になります。初めてスコットランドに行ったときから'You should visit the Aunties'と友達に言われ、よそ者の私なのにまるで親戚のように、彼女たち(The Aunties; May, Mons, Margaret)の所へ毎回顔を出しています。
そもそもはアフタヌーンティではなく、アフタヌーン・スコッチウィスキでした。3人のご高齢の叔母さんたちが、昼過ぎ、小さいグラスでウィスキーをちょびちょびやるのを初めて見た時は、びっくりしました(てっきり、お婆さんなんだからお茶をするんだろうと思っていたので… でもなんて格好いいんだろうと思いました)
「日本人の女の人はあんまり飲まないんでしょ?」と言われ、「個人的に昼は飲まないが、ウィスキーは飲むしビールでも何でも勧められれば飲む」と答えたら、'You are joking...'と逆にびっくりされました。
飲みっぷりの良さでは一歩も引けを取らず、また一つ日本人女性の評価を高めました!

英国の庭 憧れのウォールド・ガーデン

2010年04月18日 | 英国スコットランド
英国、南スコットランド、ダンフリーズのマナーハウス。

広い敷地の一角に、石の塀で囲まれた庭があります。

周りに音は無く、土の匂いをかいでここにいると、究極のリラクゼーション。



庭から邸を臨む。



塀際に無造作な感じで咲く色とりどりの花。可愛いですね。









英国に行くと必ず食べるビーツ。完全無農薬で一段と美味しい。



塀で囲まれた内部、かなり広いです。


赤いお花はBeans(豆)です。これがまた美味。毎食の野菜はこのように、必要な分だけ庭で摘んで食べます。



採れたての野菜。つやつやで柔らか。



ウォールド・ガーデン全景(半景?)です。この庭は敷地のほんの一部。広いな…

英国をイギリスと呼ぶのは、そろそろやめにしませんか?

2010年01月12日 | 英国スコットランド
大阪の喜連瓜破にある当英会話スクール、エコーリンガルは、スコットランドとご縁が深く、先代の校長を筆頭に何人ものスコットランド人が勤務していたスクールです。スコットランドはイギリスじゃないと言い続けて20年。最近では段々面倒臭くなって言わなくなってきましたが、それでも小中高校生にはしっかり言うようにしています。

今ではスコティッシュ(スコットランド人)とイングリッシュ(イングランド人)が同じだと思う日本人は少なくなった(かな?特にサッカーワールドカップのお陰で…)とは言え、英国人全部ををイギリス人というのは大変ややこしい結果を生むので、ここらでやめて頂けたらありがたいと思うのは私だけでしょうか…?とにもかくにも、スコットランド人はイギリス人と呼ばれると不愉快なようです。でも、全く悪気なくそう呼ぶ日本人と、イギリス人と言われてムッときているスコットランド人の板ばさみとなる私、苦節20年!そろそろこの辺で私も主張したいです!

国名はイギリスではなく英国と呼びましょう。英国は英語ではUK(United Kingdom~連合王国)です。この英国はイングランド・スコットランド・ウェールズ・北アイルランドの4つから成っているはご存知ですね?なのに、この4つを日本語でひとくくりにイギリスと呼ぶのは無理があります。

イギリスは、イングリッシュ(イングランド人、イングランド語、イングランドのという意味)という発音を聞いた明治初頭?(もしくは明治以前かな?)の人が、日本の音韻に合わせて似せた音に組み替えてイギリスと言い、そしてイギリスと表記したことには間違いない!(と思われます。当時日本に来ていた英国人の多数がスコティッシュだったのにこれをイングリッシュというのは無礼極まりないが…)まあでも当時、何がイングランドでスコットランドかわかっていなかったのは仕方がないとします。でも未だにそれを継承して、英国(UK)全体をイギリスと呼び続けるのはややこし過ぎます。

イギリス人(English)、スコットランド人(Scottish)、ウェールズ人(Welsh)と、北アイルランド人(Northern Iresh)の4部構成で成り立っているのが英国です(英国は多くの移民を受け入れているので、勿論上記以外の少数民族も多数暮らしています)。

ですのでスコットランド人に'Are you English?'と聞くと'No!'という返事が返ってきます。当然です(大抵の場合、怒りながら答えていると思われます)。

英国の国歌「神よ女王を護り賜え~ God Save the Queen」は実は6番まであるそうで、この6番にはぎょっとする歌詞が含まれており、この歌詞を見ればなぜスコットランド人がイギリス人かと聞かれてムッとくるのか理解できるかもしれません。歌詞はスコットランド人を反逆者としています。この歌詞が国歌の一部というのはかなりの驚きです。

'God Save the Queen'6節の一部(ウィキペディアより)
And like a torrent rush,
Rebellious Scots to crush.
God save the Queen!

轟々たる濁流の如くして
反逆せしスコットランド人を破らしめむ
神よ女王(国王)を守りたまへ

エコーリンガルの校長先生、キャロラインさん(英国スコットランド出身)ちょっとご紹介…

2009年12月28日 | 英国スコットランド
スクールのチラシに載っているからだと思いますが、時々、スクール生の方から「校長先生は外国人なんですか?」と聞かれます。

エコーリンガルを創業した先代のスクール経営者が英国スコットランド出身で、キャロライン先生といいます。

1980年に大阪府八尾市の自宅で始めた英会話教室を皮切りに、キャロラインは徐々にスクールを発展させました。彼女にとっては全くの異文化異言語の大阪府八尾市で、3人の子育てに奮闘しながらのスクール経営は中々大変だったに違いありませんが、持ち前のおおらかさで楽しく乗り切ったようです。当時の生徒さんたちには、逆に先生である彼女のほうが色々な日本の習慣(特に、日本人家庭における嫁とは何ぞや?)を教えてもらっていたようです。

1999年夏、キャロラインは20年余住み慣れた大阪を離れ、スコットランドへ帰ることにしましたが、その時に私がスクール経営を引き継ぎました。以来、彼女は英国、ダンフリーズに住んでいます。私も時々彼女の元を訪れますが、キャロラインも年に2~3回、こちらに帰ってきます。スクールにも顔を出しますので、スクール生の皆さんにお会いすることもあるでしょう。

何を隠そう、私もかつてある時期、キャロラインの生徒でした。ある日、「スクールを手伝ってほしい、空いている時間だけでもいいので」と言われ、なんとなく始めた仕事ですが、なんといっても個人スクールで、当時私以外に日本人スタッフはいなかった為、数ヵ月後には必要とあればなんでもやるマネージャーになっていました。キャロラインが国に帰るまでの8年ほど彼女と一緒に仕事をしました。彼女は、真にポジティブで誠実、互いに強い信頼感を築くことができた最高のボスでした。彼女の影響で「仕事とは不可能を可能に変えていくことである」と認識することができました。小さい事にこだわらない鷹揚な人柄で、生徒さんからも大いに慕われた人気の人でした。今でも当時の生徒さんからは、是非又、キャロラインに会いたいと言って頂いています。

エコーリンガルのスタッフにはスコットランド人が多数いました。内3名は本国スコットランドに帰ってからも、スコットランドの英語学校で外国人留学生の英語教師をしています。いうわけで、当エコーリンガルは、英国スコットランドとご縁の深いスクールですので、短期語学留学を望まれる生徒さんへもスコットランドのスクールをご案内をしています。1年単位ならグラスゴーのアニーズランドへ。もっと短い期間しか滞在できない方へは1週間から受入可能なエジンバラのキャピタルスクールへと2つのスクールと提携を結び留学のお手伝いをしています。


ブキャナンストリートの一角、昼下がり。

2009年12月08日 | 英国スコットランド
グラスゴーに行かれたことのある人にとっては、見慣れた光景。ブキャナン・ストリート、紅茶の老舗「ウィタード」前です。

後ろの青いお店が、Whittard of Chelsea。やはりポッシュなお店だけあって、お値段は高めですが、ここのお茶類はパッケージのデザインが綺麗だし、何といっても老舗だし、お土産には喜ばれるでしょう。お勧めのお茶を色々試飲をさせてくれました。

2階は、グラスゴーが誇るチャールズ・レニー・マッキントッシュデザインのウィローズ・ティールーム(柳のティールーム)=この名前がとても好きです。混んでいて席の空きがなかったりしますが、マッキントッシュの美しい椅子が並んでいるので是非、2階まで上がってみてください。ウェイトレスさんは黒いワンピに白いエプロンをかけておられ、クラシックです。

お茶は日本国内でも世界中のものが簡単に手に入りますが、英国ではスーパーに並んでいるお茶が馬鹿にできない。安いのに一つのパッケージにギューギュー詰めにティーバッグが入っており、お得感は否めません。ちなみに、ティーバッグには糸がついておらず、丸くてぺったんこなものが多いです。

参考までに、Tescoで買ったRedbush(ルイボスティー)が今、手元にあるのでお値段を書いておきます。
40バッグ入って£1.19(150円換算だと約178円)なんら問題ないルイボスティーです。安いでしょ?お茶はかさばるのが難点ですが、安くて軽く、スーパーでもいいものがあるので、お土産にはお勧めです。

庭、 スコットランド、グラスゴーのお友達宅にて

2009年10月20日 | 英国スコットランド
グラスゴーに到着。

元エコーリンガルの同僚で、友達のジャッキーとマーガレット宅で、またまたお世話になりました。彼女たちの家の裏庭です。何度行ってもいつも温かく迎え入れてもらっています。いつかお返しができればいいけど…

日差し柔らかく物音無し。

あ~、人の家なのに自分の家以上にくつろぐな~。







アムステルダムにちょっと寄り道

2009年10月19日 | 英国スコットランド
関空からオランダ、アムステルダムのスキポール空港へ。
KLMで行くとグラスゴー行きの便までのトランジットが長く退屈。空港から友達のマリアンに電話。空港を出てセントラル駅でマリアンに会うことにしました。

その後、トラムに乗り、約10分ほどだけれど車窓からアムステルダムの街並みが見れて満足。テン・カットン・ストラート(10匹のネコ通り???)で下車。もう一人の友達、ダイアナと合流し、懐かしのパブでビールをおごってもらいました。ビールのお陰で、とてもリラックス。二人とも今年に入り失業中なのでお昼なのに何もしておらず、すぐに会えました。喜んでいいのか悲しんでいいのか複雑でした。

スーツケースは空港に預けたままでお土産がなく、バッグに持っていたイチゴのポッキーとアーモンドのポッキーを再会の記念にあげました。大いに感動してくれました。
トランジット5時間以上とは言え、リラックスしすぎて時間を忘れ、空港に戻るときはさすがにあせりました