本が好きでして
学生の頃大阪の谷町にある古本屋さんでアルバイトをしていました
オーナーさんも本に造詣が深く
お客さんとよく本についてお話しをされていたのを思い出します
今日の写真は
就職がきまってお祝いにいただいた一冊で
今も大事に手元にとってあります
夏目漱石全集の別冊です
発行は大正14年7月とあります
おそらく初版ではなかろうかと思います
著作権者は夏目純一、漱石先生のご長男ですね
発行代表者としては岩波茂雄、岩波書店の創業者さんです
それに落款が押してあります
内容は漱石先生の随筆文となっていまして
いまでいうエッセイ集みたいなものだと思います
漢字が旧字体なので読むのは少し難解です
その中で私の好きなエッセイを今日はご紹介したいと思います
お題は余が「草枕」
こう書いてあります
即ち、だから人間は働かねばならぬ、正直でなければならぬ、悪い者には抵抗して行かねばならぬ、世の中は苦しいけれど忍ばねばならぬ、常に希望を持って進んで行かねばならぬ、要するに世の中に立って、如何に生きるかを解決するのが主である。
漱石の気骨溢れる文章で今でもたまに読み返しては力をいただいています
先日久しぶりにその古本屋さんのあたりを訪ねてみました
もう当時の面影はなくビルに変わっていました
店主さんもお亡くなりになられました
どうしてこの本を就職祝いにいただいたのか
なんとなく今少しですがわかってきたような気がします
花金となりました
「人間は働かねばならぬ」
今日も元気にお仕事に行ってきます
良い一日をお過ごしください(^^)/