■平凡事件
桑田さんのラジオで先日発表された、
「桑田佳祐が選ぶ 今年の名曲ベスト20」で、
なんと「平凡」が1位にランキング、、、、、。
1位ってすごいですよね、、。
これがいちばんだなって思うわけだから、、、。
嬉しすぎる、、、。
数日前にこの話を聞いて、いまだに時折ふと、
「桑田さんがなあ、、平凡をなあ、、」って、
ぼんやりと心と身体中に染み渡っていきます。
ライブ会場に来てくれる方や、
CDを聴いてくれる人に楽しんでもらうというか、
ライブに来てよかった、CDを聴いてよかったって思ってもらったり、
ラジオでたまたま聴いてこの曲なんか好きだな、、、
っていうふうに思って楽しんでもらったり、
リスナーに音楽を楽しんでもらうことが、
この仕事を続けていくうえでの僕のいちばんの喜びです。
そして目標です。
でもそれとはまた別に、良い作品を作りたい、
目指す形に近づきたいという気持ちもあって、
例え万人に評価されなくても、
自分の理想に向かいたいという職業的エゴみたいな、
上に書いたこととは相反する想いもやっぱりあるんです。
それがなければ何故やっているのかがわからなくなってしまう。
ユニクロやマクドナルドも素晴らしいけれど、
手作りの洋服や食べ物にも良さがあって、
どちらもまた違う意味で優れているというような感じ。
でも音楽においては、
力のある者や突き抜けた作品はその両面の魅力と結果を、
作品性と大衆性のようなものですが、
それを同時に持つことが出来ると思うんです。
なんでもそうかな、、。
それでそういうことを長年やり遂げているのが、
桑田佳祐さんで、それはもう偉大な偉大なミュージシャン。
世界のPOPSやROCKの歴史に、
ビートルズが巨星として輝いているように、
日本には桑田さん(=サザン)がいた。
僕はまだ音楽のことも楽器のことも何もしらないときに、
「熱い胸さわぎ」「10ナンバーズからっと」にシビレて、
中学生のときに「サザンオールスターズ応援団」に入会しました。
(サザンのファンクラブです)
自分もギターを弾くようになっても、
「NUDE MAN」「KAMAKURA」、、
ずっとサザンを聴いていました。
バンドをやるようになったり、
プロになったりと、自分の音楽環境が変わるに連れて、
桑田さんの偉大さを思い知ること数えきれずでした。
自分の曲を人に知ってもらうこと、
レコード会社や事務所とかの数えきれない人たちに、
自分のことや音楽活動に力を貸してもらうことや、
それぞれの立場の意見と闘って現実と向かい合いながら、
それでも自分を失わずに音楽を職業にしていくこと。
8を譲ってでも、自分の2を通すとか、
細かい話ですが、テーブルをひっくり返してしまったら0だから、
歯を食いしばるような精神的我慢も必要な時がある。
外には「10全部自分のやりたいことです」と言い切りながらも、
ほんとうに苦しいなあって思うことがあった。
でもこういうことはみんなある。
僕はそんなとき、
桑田さんとかもっともっと大変だろうなって勝手に思って、
それに比べたら自分の悩みなんて、
どうでもいいような小さなことだと言い聞かせました。
仕事として音楽をやることに心が疲れてしまったとき、
サザンの「素敵な夢を叶えましょう」を聴いて、
泣けて泣けて、何度勇気をもらったかわかりません。
ちょっと情緒的な感じになりましたがそんなふうでした。
それで今回、「桑田佳祐が選ぶ 今年の名曲ベスト20」。
靴を作る方が、目指す靴職人さんに評価されたり、
料理人が、尊敬する料理人に認められたら嬉しいのとたぶん同じように、
僕にとっては他のどんな賞よりも嬉しい。
まああんまり賞をとったこと無いんでわかりませんが笑。
桑田さんの口から「馬場俊英」という言葉が出て、
「平凡が今年一番よかった曲」って言った。
信じられない、、、、。
「勝手にシンドバット」から35年。
どこかで会って挨拶をしたとかいうのではなくて、
ちゃんと音楽で繋がった(と自分的には思っている)。
死ぬまで忘れられない。
ま、といいつつ、今となっては自分は自分で、
同じフィールドでやっていると思っているので、
自分なりの目標や動機があって、自分たちの思う感動を目指して、
音楽活動をこれからもこれまで同様に頑張って行きたいです。
しかし、それにしてもなあ、、、
(一番上にもどって100回繰り返し)
また書きます。