■ARIGATO 2019
「ハイ、ジェシー」
「ハイ、ダニエル」
「ジェシー、元気?」
「元気よ。あなたは?」
「ああ、元気さ。久しぶりだねジェシー。
今年もビッグ掃除はスモール掃除かい?」
「やかましいわ。それにしても久しぶりね、ダニエル。
あなた死んだかと思ったわ」
「相変わらずだなジェシー。僕はずっと元気さ。」
「冗談よ。で、今日は何?」
「何ってこともないけど、近くまで来たから」
「仕事?」
「ああ、大晦日までバタバタやってるよ。」
「フフ、大変ね。そう言う私もよ」
「そう思って来たのさ。今日は何時まで?」
「どうして?」
「どうしてって、、何時までかなと思って」
「仮に7時までなら、それがどうなの?」
「仮にって、まあ7時までなら、ああそうなんだっていう感じかな」
「何それ。ダニエル。あなたってそうなのよ。
私から<7時までだから食事でもどう?>ってあなたに言うのを待ってる」
「・・・・・・・ジェシー・・・・」
「私はあなたを待っていたわ。ずっと待っていたの」
「え?ここでかい?」
「こことかどうでもいいの!場所じゃないの!」
「え?何が?」
「だから待っていたってこと!」
「何を?」
「だから、あなたをよ!」
「ここでかい?」
「だから場所じゃないって言ってんだろ!!!」
「ジェシー・・・落ち着いて」
「落ち着けるか!」
「ジェシー、僕は夕飯はもう食べたんだ」
「え?」
「僕は君が何時まで仕事かを、ただ聞いただけなんだ。
ただそれだけなんだ。」
「そう・・・・・バカね・・・私」
「ああ、君はバカさ」
「ダニエルひどいわ・・・」
「そうじゃない、君は今ここにあるものを見てないよ」
「え?」
「そうじゃないんだ。僕はここで君に会いたかったんだ」
「ここで?」
「ここでこうして、君とくだらない話をしかったんだ」
「・・・・・・」
「こんな時間が僕は好きなんだ。食事より何より」
「・・・・・・」
「僕は君が好きだ」
「ダニエル・・・・」
「本当は久しぶりじゃない。いつもここに来て君を見ていた」
「いつも?」
「ああ、いつもさ。あのエレベーターの柱の影から君を見ていた」
「ダニエル・・・・気持ち悪いわ・・・」
「え?」
「ずっとこっそりと見てただけなんて」
「いや、こっそりっていうか」
「ダニエル、あなたって、いつもそうなのよ。
私が、あなたを見つけるのを待ってる」
「・・・・・・・ジェシー・・・・」
「自分勝手な気持ちばかり、私の気持ちを考えてない」
「ジェシたん・・・・」
「私はあなたを待っていたわ。ずっと待っていたの」
「え?ここでかい?」
「だから、こことかどうでもいいの!場所じゃないの!」
「え?何が?」
「だから待っていたってこと!」
「何を?」
「だから、あなたをよ!
「ここでかい?」
「だから場所じゃないって言ってんだろ!」
「ジェシー・・・落ち着いて」
「落ち着けるか!」
「いやそうじゃなくて・・・」
「だいたい、立ち話なんかじゃなくて、
私のことが好きなら食事とかもっとやることあるだろ!」
「やることって、例えばなに?鍋とか?」
「バカッ!街を歩いたり、レストランに行ったり、
映画を観たり、いろいろ、普通の恋人がする普通のことよ」
「ジェシー、、レストランに行きたかったのかい?」
「別に行きたかないわッ!!」
「・・・・・・・」
「お〜い、ジェシー〜〜〜〜〜〜!!!!」
「お〜い、ジェシー〜〜〜〜〜〜!!!!」
「お〜〜〜〜〜い!!!!」
「・・・・まあ、また来年だな。
ジェシー、どこ行ったか知らないけど良いニューイヤーを。
僕たちきっとうまくいくさ。」
世界中に数えきれない、いろんなアイラブユー。
来年も歌をいっぱい作りたいな。