トカゲgallery

自己満足で色々かいてる独りよがりブログです。

活動後の反応 資格とアイディンティティ

2011-06-13 14:37:11 | 自然災害
活動自体は終わってしまったんだけど、
これから報告書を書いたり、いろいろ事後作業をしないといけない。
帰ってきて、かなり不調です。
身体的には健康。
でも、ちょっと昨日呼吸が苦しかった。
喘息発作のきっかけは精神的ストレスも。
ずっとテンション高くして乗りきってたのが切れたのか、
帰ってきてからの方がストレスが高いのか。
生島ヒロシの話を聞いています。
涙が止まりません。
まだもうちょっとこのカテを続けます。

活動後に精神的に参ってしまう人が多いと聞いていた。
私もきっとなにかしらの反応が出ると思っていたのだけど、
それは怒りとなって現れてしまった。
久しぶりにテレビを見た。
日常のどうでもいい番組にはないのだけど、
ニュースなど報道番組で震災について触れられると腹が立つのである。
たとえば、政治が悪いとか、被災地が大変だとか、
そういうのに腹が立つのである。
「どんなでした?」ととても興味を持って真剣に話を聞いてくれることに腹が立つのである。
そして申し訳ないことに、
私の活動について記事を読んでくださって、
感想をくださったり、褒めてくださることに腹が立つのである。
書いておきながら、読んで欲しいと言いながら、なんて勝手なのだ。
どういう腹の立て方かというと、
テレビも人も、「なんで分かったようなこと言うんだ?」という感覚。
現地でレポしているような人にはそこまで腹が立たない。
スタジオで「現地が心配です」「早急な対応が望まれます」「政治が悪いです」とか言ってることとか、
私に「立派だった」「おかげで現地の様子がよくわかった」「無事でよかった」とか言われることとか、
そういうことに腹が立つのである。
その方たちが最大限の想像力と優しさで言葉を選んで仰ってくださってるのが分かってるのに腹が立ち、
その方々の聡明さ、優しさが分かっているのに腹を立てている自分に一番腹が立ち、
たった8日間いただけで分かったようなことを言っている自分に腹が立って凹むのだ。
これは、
被災して傷ついていた子が、直後、福岡にやってきて、
平和に落ち着き元気は出るのだけど、
街も報道もどこか他人事のような違和感を持ったのと似てるのかもしれない。
そう思うと、
私なんかただの余所者なのになんでおこがましくも腹を立てているのだと、
いよいよ凹むのだ。

なんだかしょーもないことで凹むのだ。
たとえばなんだけど、
「社会福祉士 トカゲさん」みたいなことを言われて凹む。
現地では「福祉士さん」と呼ばれることがあったけど、
それは、個性よりは、団体として呼ばれているので、
そんなに気にならなかった。
でも今、
個人ではなく資格付きで呼ばれてしまう自分に腹が立つ。
社会福祉士=私 ではないのにと。
そうなると頭の中を次のようなことがグルグルする。

士と師の違いってなんだろうとか考える。
けっこう曖昧で、社会福祉士も「師」にするか「士」にするか話し合われたと聞いたことがある。
士(サムライ)業ってのはある程度その人そのものを指すことがあるらしい。
医師、看護師、教師、美容師は「免許」であって、
その行為をすることをある枠組みの中で許されているのだけど、
士ってのは割とアイディンティを表してるから。
でも、
ソーシャルワークをするのに資格は要らないし、
国家資格であれば精神保健福祉士もあるし、
社会福祉士の資格をもっていても、
ソーシャルワークをしてない人だっている。
だから、社会福祉士≒ソーシャルワーカー=私 みたいに思っている。
「ソーシャルワーカーのトカゲです」は仕事上いつも言っているけど、
「社会福祉士のトカゲです」と言ったことは、
これまで数えるほどしかない。
ソーシャルワーカーは職業だけど、やっぱり社会福祉士は資格に過ぎないから。
資格を取ったときにある尊敬する方が、
「『社会福祉士のトカゲさん』と思われたらおしまいだ」と仰ったのを思い出したりした。

私を社会福祉士だと言ってくださる方々は、
資格をわざわざ取っていて、自分の事務所の名前につけてる私が、
資格にそんなに抵抗があると思いもされなかっただろうと思うので申し訳なく、
また凹む。
資格はソーシャルワーカーとしてのアイディンティをしっかり持つために取った。
事務所の名前は、もともと数年したら前半を外すつもりでつけた。
オフィス○○だけでは何やってるか初めは分からないから。
だから、同じ意味の「事務所」と「オフィス」が被ってる。
何度かミーティングで「そろそろ外そうか」と提案したけど、
まあ、仕事上は資格持ってる人がいるってのも大事だから残せば?ってことになって、もう9年め。

今回大槌町に行かせていただけたのは、
やっぱり社会福祉士だったからで、士会に入っていたからで(入ってない方もたくさんいらっしゃいます)、
資格持ってて、会に入っていてよかったなと思った。
今までで一番。
それは本当に。

こういうどうでもいいことを考えたりとか、
人の優しさに腹が立ったり、凹んだり、
やっぱり普通じゃない。
でも、
個人的な報告、音楽の話、家族のおもしろ話、はまった漫画の話、気になるお笑い芸人話、楽器の話、
そういうメールをウフフと読んでいる。
昨日、家にリトガレのCDが来ていたのがなんだかとっても嬉しかった。
リトガレがインストバンドなのも、かき乱されなくて嬉しい。
言葉は振り回されすぎる。
延々と続くリズムとギターを聴いている。

きっとそのうち落ち着くと思うけど、
これが異世界に行ってきた、心の弱いダメな人の、
普通の反応なのだと思います。
お気持ち、優しさ、本当に嬉しいのです。
受けとめられない私が情けなくて悔しいです。

帰ってきたからもうおしまいと嘯いて、
日常を更新しようと思ったけど、
想像以上に参っているので、
ここから回復するまでを1タームにしたいと思っています。
準備→活動→回復までの見通しが立たないと、
人にボラを勧められないし、
ボラを送り出すサイドの方の心構えになるので。

そうそう、
いつもクロちゃんが言うのだ、
怒りは哀しみの最上級なのだと。

義援金がまだまだ必要だと思います。
本当に。

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