バリ記 

英語関係の執筆の合間に「バリ滞在記」を掲載。今は「英語指導のコツ」が終了し、合間に「バリ島滞在記」を連載。

英語指導のコツ4

2019-10-18 09:50:16 | 私の英語講習
昨日はアプリをアップするのに難儀していまして、ブログを書くのを忘れました。プログラマーではありませんので、失敗し、考え、またやりと、よくもまあ、こんなに複雑な手続きをGoogle も考えたものです。 iOSはもっとだと聞きますが、これは私にとっては難産のような気がします。今日でテスト版ができればよいと、考えており、実行しているところです。
 どんな音源も収録できる。それをリスト化する。またローディングしてリスニングの練習をする。勉強の範囲を決める。わからないところはなんどもリピートして聞く。前へ一文一文進む。ここだけ集中してなんども聞くという場合にはまた範囲を指定する。
 こんなものが教材付きでなく単独のプレイヤーアプリでどうしてできなかったのでしょう。22年も経って、不思議に思います。

 さて、いよいよ アルファベットの「音読み」から教えましょう。「名前読み エイビーシー」はあとで教えますので、一度生徒に忘れてもらいましょう。「エイビーシー・・・、という読み方もあるんだ。それはだんだんわかってくるよ。でも今日からはそれは忘れてね」と言っておかなければなりません。

 またこれはアルファベットの文字を書く練習と同時にやっていく必要があります。


 ここでは、発音のしかたは省略させてください。発音のヒントは書いておきます。

 Aa  キャア の「ア」
 Bb ブ
 Cc ク・ス   2つの音がある。*C のあとに a,u,o がくると 「ク」、i,e
          がくると 「ス」。しかし、これはのちに指導。今は、「ク・
          ス」とふたつ覚えてください、と指導」
 Dd ドゥ
 Ee エ
 Ff フ  *下唇を上歯でくするように。
 Gg グ・ジ   2つの音がある。Cの兄弟音。
 Hh ハ  「ハッ」と息を咄嗟に吐くように
 Ii イ
 Jj ジュ
 Kk ク
 Ll ル  
 Mm ム
 Nn ヌ
 Oo オ  口を縦にあけて「ア」と言うと「オ」に聞こえる。
 Pp プ
 Qq  クゥ
 Rr (ゥ)ル  *舌はどこにも当たらない。
 Ss ス・ズ  2つの音がある、と教えておく。*これ榎本流
 Tt トゥ
 Uu ア・ウ  2つの音がある。*これも榎本流。 この「ア」は横を振り向い
         て、人がいることに気がついたように軽く「ア」と言う。
Vv ヴ  Ff の濁った音
 Ww ウ
Xx  クス 
Yy イ・ィユ  2つの音がある。 Ii と同じ音と young yes などの 「ィユ」
         *ここも榎本流。いずれ役立つ。
 
Zz ズ  ずいずいずっころばしの「ズ」


 以上はアリファベットの音読みです。つまり「音素」と言っていいわけです。とりあえず、Aa 見たら 「ア」  Qq を見たら「クゥ」

 黒板にアルファベットをバラバラに書いて音読させる。あるいはフラッシュカードで音読する。フラッシュカードを使う場合は apple とか book とか「単語とイラストがあるのがよいと思います。

 外は細かい雨が静かに降っています。さて、これからまたアップロードへの格闘です。

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榎本日常のブログ 25時間目
 


英語指導のコツ3 英語と日本語の違いを言ってもらう

2019-10-16 16:05:06 | 私の英語講習
 黒板に、

  日本語  これは太郎くんのシャツです。

  英語   This is Taro's shirt.

と書いて、二つの文は同じ意味の文です。二つの文を見て、どんな違いがあるのか、全部思いつくだけ言ってもらいます。これは「単語」という言葉を教えるためには絶対に必要なことです。

 ある生徒は、

  1.字が違う。

 と至極当然のことを言います。すると次の子が、

  2.文の終わりに。英語は . 日本語は 。 がある。そうですね。と次の子が

  3.英語の方には ’のがある。 アポストロフィーのことです。また別の子が

  4.日本語にはひらがなと漢字とカタカナがあるけど、英語はない。

    これは字が違うということと同じでしょうか。

  5.英語には T と t のように大文字と小文字がある。

    おやおや大文字と小文字はまだ教えていませんから、この子はすでに英語を習
    っているのですね。そうそう、英語は文の始まりの文字や人の名前の最初には
    大文字というのを使うのです。アルファベットには大文字と小文字がありま
    す。こんなのです。
     Aa Bb Cc Dd Ee Ff Gg Hh Ii Jj Kk Ll Mm Nn Oo Pp Qq Rr Ss Tt Uu Vv Ww
Xx Yy Zz

これはこれから書いておぼえることにしましょう。その他に違いはないです
    か。あるでしょ。ここまで来ると。生徒はじーと見て考え込みます。こんな子
    がいるかもしれません。

  6.日本語はひとつの文字と次の文字の間が、それぞれおんなじくらいあけて書い
    ているのに、英語は 最初のかたまりと次のかたまりの間が日本語よりも広
    い。

    おお、よく気が付いた。みんな見て。日本語は「これは太郎くんのシャツで
    す。」と一文字と次の文字の間隔がどれも同じです。原稿用紙にきちんとマ 
    ス目に書きますね。覚えてる? ところが英語は This の次の is まで空け
    幅が日本語よりも長いですね。This というのは「これは」という意味の言
    葉です。is は「です」という意味の言葉です。Taro's で「太郎くんの」とい
    う意味なのです。shirt は「シャツ」のことです。

    このように This がひとかたまりで意味を持っているのです。このようにひと
    塊で意味を持つ言葉を「単語」と呼びます。
この言葉をおぼえましょう。

  安易に単語という言葉を使わないことです。しっかりとその意味を教えなければなりません。生徒は理解しなければなりません。

  英語の読み書きというのはこういう風に始まっていくのですね。生徒は親たちから教わってきた エイビーシーという呼び方を一度忘れてもらわないといけません。

 音素から教えるのです。Aa 見たら悲鳴をあげるきゃあの「ア」 Bbは「ブ」です。Ccはク・スと教えます。「ク」というときと「ス」というときがあるからです。どんな場合かというのはいずれわかるようになります、と今のところは保留しておきます。


●Super Language Player はまだ入手することはできません。google play store にアップして購入できるようになります。これは宣伝アプリでもなければ、客寄せアプリでもありません。純粋に語学や歌おぼえのツールです。ですので、有料です。一体いくらがよいのか目下考えているところです。

榎本のブログ「25時間目

スーパー語学プレイヤーのサイト




     



英語指導のコツ2 Total Physical Respose

2019-10-15 09:53:22 | 私の英語講習
 いよいよ今日からほぼ完成したホームページを見ていただき Super Language Player の機能を動画で見ることができます。
 ALTの先生が使うに便利なスクリプトもPDFで見ることができます。お知り合いのALT先生やALTの先生と一緒に教える先生方に伝えてあげてほしいと思います。

 さて、今日は To know is one thing, to teach is another. ということについてお話します。
 英語圏から日本にやってきて生徒と英語を通じて交流を図る、というのはとてもいいことですが、彼らは系統だって、日本の生徒に英語を教える技能をもって来日しているとは思えません。私は多くの英語圏人の先生を雇ったことがありますが、こちら側がしっかりとした教え方を指導してあげないと、とても無理なのです。ところがしっかりした学習目標をたて、するべきことをしっかりとマニュアル化してやると、授業が見違えるようになります。そこから新しいアイディアも出てきます。ALTの先生にも不安がなくなります。つまりいくら英語ができて、知っていても教えることは別です。

 よく理解できる人は「わからないということがわからない」という状態になりがちです。
 そういう人は安易に「単語」などという言葉を初めて英語を習う生徒に使ってしまったりします。英語が苦手だった人が教える側になると「昔ここがわからなかったなあ」と思い、そのところを熱意を込めて教える、ということになります。

 次に英語のリスニングについて書きます。リスニングの訓練をするには、耳をそばだてさせて、先生の言ったことに「動作で反応」する方法が一番のリスニング力養成の近道だと思います。
 生徒に、
  T: Stand up, please.
と先生が何度も言います。生徒はわかりません。わかる生徒が入れば立ち上がるでしょう。すると他のわからない生徒は Stand up というは「立て」と言ってるんだ、と思います。全員がわからない場合は、先生が両手を上げて立つことを促すような仕草をします。すると生徒はなんとなく「立ち上がります」
  T: Good. sit down,please.
と言って下のほうに手で促します。それからまた Stand up, please. と言えば生徒は立つようになります。

 このようなことはALTの先生にやってもらうことが一番です。

 ホームページにはこのスクリプトを見たり、印刷したりできます。

 英語の文には強くいうところと弱くてききにくいところ、あるいはリンキング(get up が ゲラと聞こえるようなこと)やリダクション(get to など最初のT音が消えてしまうようなことこと)がありますが、そういうことにも慣れてきて、自然に強く聞こえるところを捉えて、何を言っているのかわかるようになります。
ちょっと紹介しましょう。

 T: Everyone, please raise your right hand.
T: Put your right hand down.
T: Raise your left hand.
T: Put your left hand down.
T: Look a side.
T: Look forward.

こんな感じから始まって、だんだんと長い文になっていきます。your も a も聞く場合、聞いているのですが、それに拘ることではない、ということもわかってきます。また先生がそう言うべきです。
 このようなリスニング力をつける手法を Total Physical Response といいます。私たちはTPRと呼んでいます。

 授業の10分。このようなことを繰り返しするのです。これは日本語を習う外国人にも有効です。
 私はバリ島でこの方法を使って、数多くいたエステテシャンたちに教えたことがあります。たいへん有効でした。

 次回は「単語」という意味の理解のさせ方を書きます。


 *このブログは土曜日・日曜日はお休みです。

榎本の英語とは関係のない「25時間目」というブログがあります。これは日常で感じること、考えることを書いています。


  
 

英語指導のコツ1  日本語の世界と英語の世界の違いをわかることは重要

2019-10-13 13:40:06 | 日記
 日本人は当然日本語の世界で日常を送っています。イギリスの人やアメリカの人は英語の世界で暮らしているわけですが、さらにオーストラリア、ニュージーランドも英語を使っています。南アフリカもです。そして多くの国で英語は学習され、世界共通言語と言っていいほどの言語になっています。世界地図か地球儀で確認することが必要です。

 子供は日頃なんとなく英語と知らずに日本語のように使っている言葉がいっぱいあります。ラグビー、テニス、ゴルフのようなスポーツ名からスプーンとかカップ、ナイフ、いろいろな言葉を知っているはずです。自分が使っている言葉の中にどのくらい英語があるのか、教室で生徒から言ってもらうことが必要です。

 日本語の世界と英語の世界の違いを生徒は知る必要があります。案外、このことを教えないで分かり切ったかのように教えていく先生や親がいます。ぼくの中学1年生の時の先生もそうでした。

 日本語の あいうえお かきくけこ は音が文字になっています。「あ」は「あ」としか読みません。こういう五十音の世界が子供にとって当たり前の世界です。

 ところが英語の ABCDEFG・・・・エイ・ビー・シー は Aを「エイ」と読むのは音ではなくて名前なのです。だからABCをおぼえても英語の文は読めないのです。

 子供は読めると思ってエイ、ビー、シーと覚えているはずです。フォニックスを知らないお父さんやお母さんもエイ・ビー、シーと教えたはずです。
 たしかにAを「エイ」と読む場合もあります。それはまず生徒には隠しておかなければなりません。隠すことが重要なのです。

 ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ のことをアルファベットといいますが、アルファベットには秘密がいくつかあるのです。

 ABC をエイビーシーと読むのを「名前読み」
 ABC を ア、ブ、ク・ス と読むのを「音読み」。この音読みが日本語の五十音にあたるものです。

 多くの生徒はまずアルファベットを名前読みで覚えてしまうと混乱が起こり、わけがわからなくなります。

 ようし、アルファベット覚えたぞ、と張り切って教科書を開ければ Hello 。
 先生はハローと読む。えっ、どうして エイチイーエルエルオウじゃないのって感じです。感じられたら優秀です。私の経験では「その違い」など思いもよらず、そのまま
読み方はちがうんだ、先生の声をしっかり聴いて、読み方を覚えなくてはいけないんだ、と考えらえる生徒は努力するかもしれません。たいていはなんとなく「わからない」「むずかしい」で進んでいくのです。これはとっても残念なことなのです。

 片桐義男というエッセイストが週刊誌で「アメリカにはフォニックスというのがあるぞ」
と紹介していて、私は目からウロコではなくて、頭をはたき込まれたような衝撃でした。今から30年以上も前のことです。

 すでのフォニックスも知られるようになり、現場でどのように指導されているのかしりませんが、フォニックスをちゃんと教えてもらえば、その生徒は将来得をします。教えてもらっていない人は英語を読むのにもたいへんな努力が必要になります。

 日本人の英語苦手は実はここから始まっていると言っていいでしょう。

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まだ工事中ですが、SLPアプリのホームページを見ることができます。今ビデオの差し替えをやっていて、あと一週間くらいで完成すると思うのですが。
 

  

 

語学プレイヤーアプリを開発しました

2019-10-13 11:54:17 | 日記
今日から英語指導に特化したブログを立ち上げます。
 目的ははっきりしています。
 Super Language Player アプリ を宣伝、普及させたいと願うからです。

 世界で一億人が使われるようになるよう頑張ります。みなさんもよいと思ったらお友達にお伝えください。

 さて、このアプリ 今のところandroid版のみです。iOS版はこれから様子を見てと考えています。

このアプリは教材はついていません。どんなものでも教材になるのです。
 CD付きの教材売ってますよね。CDは聞きたいところを何度も聞くには不便です。トラック刻みですからね。

 このアプリは、

  1.テレビ講座、ラジオ講座、テレビ映画、CDプレイヤーからの音声、教室の先生の声、話し相手の声、自分の声を録音します。
  2.その録音したものを、
     ①範囲を決めるとその範囲だけなんどでも繰り返す。一文でも繰り返します。
     ②聴き取れなかったところを何度も繰り返す。
     ③一文ごとに進める。
     ④教材リストが作れる
     ⑤文字を取り込むこともできる

 こういうものです。ホームページには実際の映像で紹介しています。
 NHKもいいアプリを出しているのですが、教材とセットになっているので、その点が世界にいけない原因だと思います。
 このアプリがあれば世界の教材は全部使えます。

 日本語を習っている技能実習生の方々にも使ってほしいですね。先生とのマンツーマンで英語勉強している方も。

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 今回はSLPの紹介で終わります。翌日から「英語指導のコツ」という題でコツコツと書いていきます。よろしくお願いします。

 2019年10月13日  榎本順一