31歳サラリーマンの ホジキンリンパ腫闘病記

悪性リンパ腫ホジキン病の発病から完治までの記録

★私の病状と治療メニュー★

【病名:ホジキンリンパ腫 / 発生部位:胸部従隔および肺門リンパ節(鎖骨リンパ節への転移あり) / 進行の程度:ステージⅡ / 治療メニュー:抗がん剤(ABVD)治療2クール+放射線照射】  【2011年3月8日ひとまず寛解】  【2011年11月2日 ホジキンリンパ腫再発と診断。 /発生部位:脾臓(ひぞう)横のリンパ節と脾臓の一部 / 進行の程度:ステージⅢ / 治療メニュー:抗がん剤(ABVD→CHASE→大量LEAD)+自己幹細胞移植】 【2012年6月再発治療終了】

【再発】自宅 /最後の治療を振り返る。

2012年06月22日 17時55分47秒 | 闘病記
2012年5月10日から『37日間』入院して、大量抗がん剤投与と幹細胞自家移植の治療をやった訳ですが

治療体験の整理と情報提供の意味で、この期間を振り返ってまとめておきます。


この振り返りを書く為に、日々の体調を出来る範囲で記録してきたんですけど

『どのくらい辛かったのか』という事を詳細に書いても、これから移植治療をする人に対して

変に恐怖を与えるだけだと思うので、治療した内容と大まかな体調の推移だけ書くことにします。

特筆する情報は★印をつけて追記しときますね。


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【治療準備3日間】 各種検査/胸の「中心静脈カテーテル」挿入/水分の点滴開始(1日3L)


【投与1日目】 抗がん剤(デキサート・エンドキサン・エトポシド)投与/絶食スタート
        ≪体調≫吐き気と強い不整脈あり

【2~3日目】 抗がん剤(デキサート・エトポシド)投与/水分の点滴を「高カロリー輸液」に変更
       ≪体調≫強い吐き気とだるさがこの先延々続く

【4日目】 抗がん剤(デキサート・アルケラン)投与
        ★この「アルケラン」という抗がん剤は、粘膜に強い炎症を起こす副作用がある。
         医師から『投与中に氷をなめると口内の血流が抑えられて口がただれにくいよ』と
         アドバイスをもらい、売店で氷を買って 投与中 必死で氷をくわえていた。
         そのおかげか、口内炎や炎症は全く起こりませんでした♪

【5日目】 何もなし。(抗がん剤を排出する為)


【6日目】 幹細胞移植
        ★凍結保存してある自己幹細胞を解凍して点滴で投与する。
         融けるとすぐに細胞が死んでいくらしく、バタバタと開封して冷たいまま点滴。
         点滴が始まるとすぐに、ものすごいマズイ『味』がし始める。
         いちばん近い表現は『すごい生臭いトマトジュースの味』。
         細胞の培養液のせいらしいが、同じ事を言う患者は多いみたい。
         ちなみに私はトマトジュースが大嫌いです…

【7~9日目】 高カロリー輸液を種類変更/血球をあげる注射開始
          ≪体調≫水分も薬も一切口にできなくなる
           ★元々点滴が苦手な私だけど、この『高カロリー輸液』は特に合わなかった。
            変な表現だけど、甘ったるくてマズイ。体の奥からする匂いで吐きまくった。
            医師に泣きついて種類を変えてもらって、少しマシになった。

【10~11日目】 感染症で2日間発熱→抗生物質の点滴開始(1日5本)
           

【12~15日目】 じわじわだるさと吐き気が治まり始める/水分を少しずつ取れるようになる/毎日の輸血開始
           ★この頃ひどい下痢。下痢というより消化液が漏れ出す感じ。
            我慢とか出来るものでなく、やばい予感がしたら人の手を借りてトイレに行った。
            夜は看護士さんの指示でおむつをはいたが、運よく使わずに乗り切った。

【16~19日目】 吐き気、だるさが抜けて楽になる。/体重はこの時点で治療前から8Kg減。


【20日目】 移植から15日かかって幹細胞生着 / 胸のカテーテルを抜いて腕点滴に切り替え/3分粥の食事開始
        ★生着は『早くて10日、遅くて20日』というガイドラインがあるそうで
         私の場合はほぼ平均的な日数だったみたいです。

【21~25日】 白血球の上昇を待って、移植後20日で白血球6000到達。
         血球をあげる注射と抗生物質、輸血はここまでで終了。


【26~33日】 血球をあげる注射を止めたらどんどん白血球が下がり2600まで低下。
         血小板、赤血球は順調に回復。


【34日】 白血球が再び上昇し始める。/医師から許可が出てめでたく退院   

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以上、ざっと振り返ってこんな経過でした。      

私の経験した経過はあくまでも『参考』です。症状の個人差がとにかく大きい治療ですから。

看護士さんの話だと、私よりも症状が激しく経過が悪い人も多くいるようです。


この治療を経験して思うのは、治療前に体力の蓄えが必要だということ。

当然運動出来る状態じゃなかったので、ひたすら食べる事しかできなかったけど

10Kg近く体重が減っても結構元気なのは蓄えたおかげだと感じます。


あとは辛い時の心の支え。

そばにいてくれた妻や母はもちろん、このブログに頂いたコメントにも

とてもとてもとてもとても力をもらいました。


私を見守り、心配し、励まして下さった皆様。

心から感謝しています! 本当にありがとうございました!