シャキーーンと ブ中継! AKEMISO のLOG!!!

三日坊主?三日も続かねえタイプですけど
ブログ十年たったぞ・愛するマリアナでのダイビングとか・日々のボヤきを綴る

あのかたへのオマージュ

2008-09-12 21:10:32 | アケミのネター明るいまいにち
今日はちょっと真面目なお話である


私は昔、ターミナルといい命のさいごを過ごす医療に少しいたことがある。

何人もの人の最期を送り出した。
当時二十代の薄い人生観では、知識やクスリや医療手段をもってしても、自分の手の内のすくなさを思い知らされるばかりだった。

最初は死の恐れにおびえ
不可避の近い未来を怒り
やがて受け入れたときから終えるまでのわずかな時間

そこには神か仏が宿る様子をみてきた。
医療の手をつくしてもすぐそこまできた最期をまつとき。

クスリもきかないモルヒネもきかない
手の内をすべてつくしても 解決する術がないと愕然としたとき


たくさんの患者さんはこういった


部屋にきてほしい
当直の間 少しの時間ができたのならば きてほしい 意識がなくなっても…
そして穏やかに旅立っていった。もちろんそうでない方もたくさんいたが


クスリも治療行為も限界をむかえたとき

ケアする側に問われるのは 人間性やその人のバックグランドなのだと知らされた



だから私に看取られ死にたいと いわれたときはとてもうれしかったのを覚えている

その人は本当に
あと数時間で私は行く
最期はあなたに手をにぎってほしい と告げ

予言どおりに旅立った。





数日まえに旅立った患者さんの最期の様子を今日聞いた。


苦しみぬいたが最期の顔は笑っていたそうだ。
やっとラクになれたんだ


昔のその勤務でわたしの死生観も大きくかわったけれど、

いつも不思議に思う。


泣きながら人は生まれてくるのだ


微笑む顔を最期の体に残すならば
それ迄にあるものは何だろうと
コメント
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