
一般公開されていないということで、どこまで遺構が確認出来るかわからないが、少しでも周りの雰囲気が味わえればと思い、城探索の相棒であるきなこを連れて散歩に出かけたというわけだ。

新横浜駅のそばの三井リパークに車を停め、線路を南側に渡って線路沿いの細い道を進む。周囲は住宅街になっているが、その後ろには木が生い茂るこんもりした緑地エリアがあり、恐らくこれが城跡であろう。

入り口を探す前に、まずは城跡探索でお約束のお寺散策からスタート。近くに正覚院という寺院があり、きなことしばし見学。とても威厳のあるお寺だ。このお寺も篠原城の城郭の一角を担っていたと思われる。



入り口に立派な南無観世音菩薩像があったが、とても美しい顔をしていた。また近くには沢山の仏像が祀られていた。



正覚院の横の坂を上がっていくと、お寺の裏手には墓地エリアが広がり、立派な鐘もあった。その後坂をまた下りてきて元々の線路沿いの道を左に進み、お城のエリアの周囲を散策することに。

途中でお城の入り口らしき階段を見つけたが、フェンスで封鎖されており、ここからは入場出来ない。仕方ないので、更に緑地を時計周りに散策することに。

すると少し進んだところを右に曲がると更に城址に近づける位置に。住宅街駐車場の一角から、土塁らしき苧ムの斜面などを確認。




更に住宅街の細い路地を進むと、篠原城址緑地の案内版を発見!先程フェンスで閉ざされて入れなかった場所の中に入れたのだ。しかし、やはり城址の周辺はフェンスで囲われており、中には入れない。中には郭、土塁、堀などの遺構がかなり残っているらしいのだが、中に入れなくて残念であった。


調べたところ篠原城は、元々平安時代末期からこの地に金子十郎が住み、戦国時代に金子出雲が城として築いたと言われている。このことから、地元では金子城と呼ばれているらしい。2000年代に入ってから、ようやく発掘調査が進み、お城の遺構がかなり出てきたらしく、保存したいとする地域住民で『篠原城と緑を守る会』が発足したようだ。ただ、残念ながらまだ発掘調査が進んでおり、公園として整備がされていないので、一般公開されておらず、限られた日程で見学ツアーなどを実施しているらしいので、いつかぜひツアーに参加して中を見学してみたいものだ。こんなパンフレットも作成されているらしい(ネットで発見したものだ)。

また新横浜という場所柄、城址として更に整備すれば大きな地元の観光資源としても活用出来るのでは無いかという気もする。地元民はあまり賑わい過ぎるのも嫌だろうが、小机城や茅ヶ崎城並みの史跡価値のあるこの篠原城をぜひ一般公開して欲しいものである。