久々の“お城”ネタを紹介したい。
先日、1泊2日で久しぶりとなる秋の甲府を訪れた。JR甲府駅は新宿から特急あずさで約1時間半なので、結構近いのだ。初日はまず甲府で今回最大のお目当てである武田神社と、人気観光スポット、昇仙峡を訪れた。
まずはお約束の朝食だが、新宿駅のホームで、こちらの可愛いチキン弁当を購入。チキンライスとチキンのからあげという、鶏好きにはまさに最高のコンビネーションで朝からこの弁当に思わずテンションが上がる。デザインもかなり可愛い。電車旅にはやっぱり弁当が欠かせない。
武田神社を訪れるのは2018年以来約6年ぶり。コロナ前に一人旅で松本城を訪れた際に立ち寄って以来の訪問だ。武田神社は、現在“神社”という名前が付いてはいるが、ここは元々躑躅ヶ崎館という武田信玄の居城だった場所で、現在も堀などで囲まれた様子はまさに城の面影を色濃く残しており、城好きにとっては最高の場所だ。
武田神社の隣は宝物館があり、前回も立ち寄ったが、今回も見学。中には風林火山の旗や、軍配など当時の貴重な史料が多く保管・展示されており、武田信玄ファンには外せないコーナーである。
武田神社では、お守りとお札、そして武田神社オリジナルの御朱印帳を記念に購入したが、これでまた大きなパワーを貰ったような気がする。
武田神社周辺には水堀や空堀、そして屋敷跡など多くの遺構が今でも残っており、当時はかなり広い範囲まで躑躅ヶ崎館の敷地が広がっていたことが確認出来る。
武田信玄は自分と苗字と同じであることから、昔から一番好きな戦国武将である。そんな武田信玄が治めた甲斐の国は現在も武田信玄の存在を至るところで感じることが出来るし、甲府市民からも大きなリスペクトが感じられる。JR甲府駅には武田信玄の立派な銅像が立つが、甲府駅北口から武田神社まで伸びる一本道は“武田通り”と呼ばれ、周辺の地名にも武田一丁目、二丁目などが付いていることから、まさに武田一色のエリアにて、自分にとっては全国でも最強の“パワースポット”だ。僕にとって海外での最強パワースポットはブルース・リーのお墓があるシアトル、そして国内は祖母と先祖のお墓がある弓削島と、ここ武田神社ではないかとだと勝手に思っている。
今回は武田神社から少し足を伸ばして、初めて“昇仙峡”を訪れた。甲府駅から北に30分ほど車を走らせ、山間に入った場所だが、ここは大自然で渓谷美日本一、平成の名水百選にも選ばれており、見事な絶景が楽しめる人気の観光スポットだ。渓谷には見事な仙娥滝と呼ばれる滝や、ヨセミテのような巨石などに形どられた見事な岸壁がそそり立つダイナミックな景色が楽しめ、まさに絶景であった。
昇仙峡の駐車場からロープウェイで山頂まで上がれるが、ここから見る富士山がまた最高に美しい。伊豆エリアから見る富士山とはまた違った美しさを楽しむことが出来る。紅葉にはまだ少し早かったものの、一部山頂付近では色づいている木々もあって、充分美しいコントラストを楽しむことが出来た。
また、ロープウェイ乗り場にはたくさんの黄金の鯉が泳ぐ池があり、ここで鯉の餌やりをしたのだが、大きな口を開けて餌に群がる姿はなかなか圧巻であった(笑)。
昇仙峡は水晶の採掘が盛んなエリアで、今でも多くのお店で水晶が売られていた。そして水晶の大きさやタイプにもよるが、何万円、何十万円もするようなかなり高価なものも多く、確かに美しいのだが、さすがに買えないような値段のものが実に多かった。しかしそんな中、こちらブルーマーブルの色合いがとても美しいハート型の石を発見。2,200円だったので記念に購入した。そんなに大きくはないのだが、それでも重量感はそこそこあり、何よりもとても手触りもいいので、とても縁起の良いものを購入することが出来た!
お昼は昇仙峡エリアにある甲州郷土料理店『わらじ』で甲府名物のほうとうと、鳥モツ煮を堪能することが出来た。入り口には巨大なたぬきがお出迎え(笑)。
久々に食べたほうとうは、味噌のお出汁にかぼちゃ、大根、にんじん、などたくさんの野菜も入っており、ボリューム満点。ほうとうの太面も腰が強く、とても美味しかった。
戦(いくさ)に明け暮れていた戦国時代に、戦地で食する陣中食が勝敗に影響すると考えられ、武田信玄は甲斐の国の特性を生かした食事を作れないか?と思案したのが“ほうとう“。山に囲まれた畑で多く作られていた、大豆や小麦、そばなどを使った粉食(麺類)に目をつけ、そこで味噌と山菜や野菜などを使用して手軽に調理できる”ほうとう“を陣中食として奨励したのが始まりらしい。また、武田信玄が「ほうとう」の材料を切る際に、“伝家の宝刀”で切ったことから、この“ほうとう”という名が生まれたという言い伝えが残っているというのもなかなか面白いエピソードである。
今回、久々に武田信玄の甲斐の国を満喫することが出来た。これでまた、来年に向けて大きなパワーを貰うことが出来たような気がしているが、本格的に寒くなる前のこの時期に訪問出来たのはタイムリーであった。甲府エリア、そして武田神社はこれからも4-5年に1回くらいはぜひお参りに訪れたい。
夜は石和温泉で1泊し、翌日は再度甲府駅エリアに出かけたが、この模様はその2で続けてご紹介したい。