言葉のおと

ことの樹よりはらはらと舞い落ちる、沢山の葉たち。

‐上海での暮らしと自分の精神世界を綴ります‐

見てみぬふりをする人達

2011-10-21 15:44:09 | コラム‐上海
最近の中国のニュースで、車に引かれた女児を無視する通行人たちの映像が話題になっています。
確か日本でもニュースになりましたよね…。

今の中国は、人を信じない、信じて助けた自分が加害者にされる、面倒な事には巻き込まれたくないという心理が蔓延しています。
以前、転んだ老人を好意で助けた青年が、逆に「あんたが押したんだ!」と犯人扱いされ、結局多額の治療代や賠償金を払わされた事件は、中国人の心の中にしっかりと植えつけられているようです。
実際に、私の身の回りでも、お金欲しさに騙す人が沢山いるし。
わざと車や自転車の前に飛び出して、事故に見せかけたり、貧しいふりをして同情を引き、利を得ようとしたり。

兎に角、金金金…最近物価が高くなり、生活が苦しい人もふえ、ますますどんな手段を使っても金儲けをしようとする人、心無い人、罪悪感を感じない人、そして見て見ぬふりをする人が大勢います。

きっとそれは中国に限った事ではないよね。

今日、カルフールに買い物に言った際、突然、エスカレーターが停止。
その際、エスカレーターの途中でカートがレールの上に挟まり、前にも後ろにも進めなくなった黒人男性がいました。
大柄の彼でもカートはびくともせず、途方に暮れているようで、その横を何人もの人が追い越していく。

助けようともせず、全く無視です。
彼は、困ったように、あたりを見回し、カートを押したり、近くのエスカレーターのスイッチを押したりして途方に暮れていました。

見かねた私は「彼、カートが挟まっているんだけど!」と近くの業務員に状況を話すと、その業務員は、外国人を見るなり、その場をそそくさと逃げていったのです!カルフールには、暇な従業員がこれでもかといるのに、誰もその問題を処理しようとしない…。

うわー!!ひどい…とその対応にぞっとする私。急に、女児が交通事故に会い、無視する通行人のニュースを思い出してしまいました。
結局、黒人男性は、自力でカートを押し、降りていきましたが、私は、何となく、ショックでした。


昔の古きよき中国は、見ることが出来ない。
あったとしても、もう消えかかっています。人を信じず、金を信じる人びと。責任転嫁されたり、煩わしさをさけ、見てみぬふりをする人。
この社会はどんどん変化していっているのを感じます。
それは、誰のせいにも出来ないけれど。

自分の身は自分で守らなければと、思った今日の出来事でした。
そして、とてもがっかりしました。

肉まん屋は儲かっている?

2011-10-10 22:35:11 | コラム‐上海
最近の上海は、物価がどんどん上がっている。
現地で自炊する人は、買い物はスーパー?市場?

私は、良くウルムチ路にある小さな八百屋を利用しているが、全体的に野菜も肉も、日に日に価格が上がっている。
しかも、半端じゃない…

以前は、1斤6,7元程だったマッシュルーム、今は既に18元!
今まで、10元も出せばビニール袋にいっぱい買えた果物も、はるか昔の話になりつつある。

1ヶ月に1度くらい言っていた、日本料理屋さん。うどんが38元から42元に値上がり。
アーイーは、トイレットペーパーの値段が上がった!と文句を言っていた。

石油の値段が上がると、物価は上がる。

生活に密着している人ほど、この変化を肌で痛いほど感じている。
上海の老百姓の話題も、社会や政府に対する不満が多い。

そんな中でも、パオズ(肉まん)やマントウを売る小さなお店等は相変わらず人で溢れかえっている。
勿論、値段は1元から1.5元に値上がりしたものの、人は途絶えない。

物価が高くなって、外食する回数は減っても、数元~で食べられる屋台や小さなお店は逆に強く、チェーン店を展開し始める
ところも。
私の家の近くに、マントウやパオズを売る小さな店があるのだが、朝はすごい行列なのだ。
7.8時がピーク、9時を過ぎると人はやや減り、お昼時になるとまた人が増え出す。

私自身、パオズもマントウもあまり好きではなく、殆ど食べないのだが、今朝、買ってみた。
マーボー豆腐の具が入ったものや、春雨、大根の細ぎり…などバリエーションも増えていて、昔ながらのパオズ店も色々
考えてるんだなぁと感心してしまった。

恐らく、1日600個以上は少なくとも売れていそうな気がする。人民の主食だし…。

こんな事を考えながら、何だか、パオズ店を開きたくなったりして(笑)


観察するのは楽しい。

上海も物価の上昇でおかしくなりつつあるのだが、そんな中でも逞しく生きる人達や、不思議と行列が出来る店、生き残る
ものたちからは、学ぶものが多い。


フローラルウォータと癒し

2011-05-26 13:33:34 | コラム‐上海
私は、欧米、特にヨーロッパのスキンケア、ないし、ケアの理念が好きです。(そして東洋医学の考えも)

何年も前に、フラワーレメディや同種療法などが日本でも話題になり、多くの支持者がいると共に、適切ではない方法や理解不足のままそれを使用して、病状の悪化や死亡に至るケースも見られました。
結果、いんちきだとか、危険だとか言うコメントもありましたね・・・。

"病気を治す"という主張を一切していないはずなのに、これを使えば緩和できるだろう、良くなるだろうと多くの期待を最初にもってしまいます。
何事も、過剰な期待を持ってしまうと、次に失望、という経験が待っている。

このパターンは私も良くあるんですよね~。

表面的なものを取り去る、直すというよりも、その原因や根底にあるもの、背後にあるものを見ること。
深い部分から癒していくことの大切さを知ったのは、つい最近の事です。

西洋の同種療法、中国の漢方、それらは名前や形は違えど、根本的に同じものだと思います。
私はその考えに共感しています。


話が飛びますが、今私、アロマセラピーに嵌まっています。
スクールで学んでいるわけでもなく、誰かに教わるでもなく、自己流ですが・・・。
注意事項と取り扱いのポイントを抑えれば、何も難しいことや危険なことは勿論なく、初心者でも楽しめるようです。

香りの世界に足を踏み入れてから、フローラルウォーターなるものを購入したのですが、これがとても良いんです♪
フローラルウォーターとは、植物から水蒸気蒸留法で、精油を抽出する時にに発生する 蒸留水のこと。
勿論、天然の無添加。飲めないけど、そのまま飲めそうな感じです。


ドイツのoshadhiのローズ。


これは香りが素晴らしいです。
私は化粧水代わりにしているのですが、肌につけた瞬間、お花畑状態です~。

ピンクの呼吸法といって、ピンクに包まれるイメージで呼吸する方法があるのですが、これはまさにそんな感じ。
香りがイメージと繋がります。
「ふるい扉を開けるとそこには・・・アリスのお庭と秘密の花園が広がっていた、もちろんバラでいっぱい!」

癒されます。
バラの花びらが振ってくる感じです。

特別なこと、場所にいかなくても、癒しや幸せの感覚はやってくる、それは日常のほんの些細な事であることに
気づきました。


やまどり

2011-05-26 10:29:59 | コラム‐上海

 


私のふるさとは、東北の小さな街で、子供の頃は、明け方に山鳩の鳴く声を聞いた。
どこに泊っているのだろうと、声のする方を見上げると、隣の家の屋根のアンテナの上だった。

決まってに山鳩は隣のアンテナに留まっていて、ホゥ・ホゥ・ホゥと規則正しく鳴く。

「家の屋根にはとまってくれないんだね」と母が言う。
どうして山鳩は明け方に鳴くのか分からないけれど、家族と昼食を終えて、上を見てみると、既にはそこには居らず、
薄い青空の色が一層もの悲しく、澄んで見えた。

子供の頃聴いた山鳩の声は、今も覚えている気がする。
ホゥ・ホゥ・ホゥとお腹の底から湧くその声を聞くと、不思議な奇妙な感じがした。


山鳩が鳴く日は決まって空のいろがグレィか、薄いブルー。


私はその山鳩の声を今朝も布団の中で聞いた。
上海の今日の空は今にも雨が降り出しそうで、もう5月も末だと言うのに肌寒い。

窓辺まで樹の枝が生い茂り、隣の老房子はところどころしか見えない。
この樹のどこかに山鳩がとまっているのだろう。

私はあまりにも眠くて肌寒くて、そちらを見上げる気が起こらず
目を開かず、耳を開くことにした。
次第に意識がはっきりしてくるにつれ、山鳩の声により一層耳を傾けようとする自分がいる。


ホゥ、ホホゥ、ホゥ、ホホゥ

布団の中で目覚めた私は、その鳴き声の規則を考えていた。
はじめは一羽で鳴いているのかと思ったが、山鳩の声がやむその一瞬に、遠くのほうでも一羽、鳴いていることに
気づいた。


遠くで仲間を呼ぶ声に何とも言えない郷愁が湧く。この2羽はどれほど遠くにいるのだろう。
ふと、子供の頃に聴いた山鳩の声を思い出した。その山鳩もまた、仲間を呼んでいた。


山鳩の声は、私と故郷への思いを一気に結びつけ、より一層心苦しくさせる。
そして、二度と戻ることの出来ない時の流れと、帰らぬ人への想い出が押し寄せる。

私は上海という戦いの舞台で生きていけるのだろうかと、本当にしんみりと想ってしまう。

イランイラン

2011-05-26 09:53:01 | コラム‐上海
発見したことや知ったこと、作ったものの覚書です。

「花の中の花」とはどんな花でしょう。
「イランイラン」(Ylang Ylang )
オリエンタル系の香りです。原産地は熱帯多雨林。インドネシアとか?

女性ホルモンの分泌を促し、美肌になる化粧品の中に、イランイランの成分が含まれていたことを思い出しました。
後はバストupの商品の中に・・・。

そして私が大好きなオーラソーマのオイル。成分表を取り寄せてみていると、結構なボトルに、イランイラン、若しくはゼラニウムのエッセンスが含まれていることを発見

恐らく"愛”に関係しています
愛したい、愛せない(自分、他人含めて)。そんな自分自身や他人に厳しい人、ストレスを感じている人、常に不安や緊張の中にいる時。

イランイランなどの花の香りはそれらを優しく解してくれます。


私は、このむわーっとしたオリエンタルなイランイランの香りがあまり好きではありませんでした。
でも、何種類かの精油とブレンドすると、それはそれはとても女性らしくて良い香りになるのです


もうひとつ女性らしい幸せな香りとしてゼラニウム。
フローラル系のお花です。ピンク系で、なんとなく薔薇ににた香りがします。それなのに、虫除けの効果もあるというから不思議・・・。

●女性ホルモンのバランス調整
●皮脂分泌の調整、血色を良くする、むくみを防止。
●常にゼラニウムの香りに包まれていると、女性らしいパワーがupし、ポジティブになる。
●心穏やかに。


本日は、イランイラン、ゼラニウムに、オレンジスイート、フランキンセンスの精油をブレンドしてみました。

温かな光の中で、リラックス出来る香り、夜寝る前、不安が募る時に使える香りに仕上がりました。


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‐オレンジ‐
   かんきつ系
   産地:イタリア、イスラエル、アメリカ、フランス、スペイン
   トップノート(立ち上がりが早い香り)



‐ゼラニウム‐ 
   フローラル系
   産地:フランス、スペイン、モロッコ、エジプト、イタリア
          ミドルノート(ゆっくりと立ち上がる香り)

‐イランイラン‐ 
   オリエンタル系
   産地:フィリピン、マダガスカル、コモロス、インドネシア
   ベースノート(安定して持続する香り)


‐フランキンセンス
   樹脂系
  産地:ソマリア、エチオピア、イラン、レバノン、エジプト、スーダン
  ベースノート(安定して持続する香り)