ティアルの旅 「大航海時代Ⅳ ~PORTO ESTADO~」より

・街づくりイベントに挑戦!
・交易の秘訣(?)もおりまぜながら、航海日誌風に日時の記載にも努める。

第2章 旅立ち

2010年02月06日 | 日記
 ファンは、私に艦隊を率い、エスカウンテ様のために働けという。
 港で、¥5万、とラウカという名のナオ型の船1艘を受け取った。これを元手にマドリードの交易圏をのっとるのが私の役目。

 海戦になれば、ファンや多くの男たちが死ぬことになる。でも、平和的に一方が他方を飲み込んでしまうやり方なら、誰も傷つかないはず。スペイン人どうしの戦いに、インカ人が巻き込まれることもない。
 ファンの望みどおり、エスカウンテ様が新大陸の王になれば、二人で一緒に暮らせる日も来る、そう信じてがんばろう。

 家に戻ると、サムウェルが待っていた。
 この子とはじめて会ったのは、学校の行き帰りに通る市場。いつものようにパンを買っていたら、ある朝突然声をかけてきたのだ。

 「ねぇ、おねえさん。今日は、ぼくの特製サンドイッチを食べてみて!そしたらお姉さんの金色の髪がお日様みたいにもっとピカピカ輝くこと請け合い!」
 「いったい、私の髪とあなたの料理とどういう関係があるの?そもそもサンドイッチってなに?」
 「えっへん!サンドイッチとは、海の向こうの伯爵さまが考えたという特別な食事のこと。こうやってパンに野菜や魚や肉、おいしいものを挟んで(はさ)食べる料理。手も汚れなくて簡単に食べられて栄養たっぷり。ぼく、毎朝お姉さんのきらきら輝く髪を見るのが楽しみなんだ。だから、おねえさん、毎日パンだけなんて片寄った食事じゃなくて、これ食べて体に力をつけてよ」

 強引にサンドイッチというものを押し付けられ、気がついたら、いつのまにか我が家に居候(いそうろう)兼(けん)家事・食事係となっていた。
 ファンもこの子の作る夕食が美味しいからと言って、この子の存在を受け入れてしまった。
 まかないのおばさんもサムウェルに教えられたお宅の俸給(ほうきゅう)がうちよりよかったからとあっさりと出ていった。

 サムウェルも私と一緒に船に乗るという。正直言って、気心が知れて、機転も聞くこの子が一緒で心強い。

 船は、¥1200・3日かけて、積荷倉庫を5室に改造した。
 
 船の改造中に、マチュピチュに別れを告げに行った。

                 画像:マチュピチュ


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