施主様から「某量販店で暖房便座を買ったのだが取付業者から配管が腐食しているので交換できない、と言って業者が帰ってしまったので取付けを御社にお願いしたい」という内容で電話が掛かって来ました。
取付けできない?
暖房便座なら配管は関係ありませんが、恐らくシャワートイレのことを言われているのでしょう。
それなら腐食した部分を直せばいいのではないかと思いましたが、量販店の業者はそこまでしてくれないんでしょうね。
取り替えるとなったら追加費用が掛かるようになるし、量販店事務所とのやりとりも面倒になってくる。
ましてや次の現場が待っているという状況なら敬遠されることは必至でしょう。
量販店の専属業者も現場で振り回されているのが現実なのではないでしょうか。
弊社もこのケースはよくあります。
とにかく現場へ行ってみました。
やはりシャワートイレでした。
これが腐食していると言われた配管のようです。
あー・・・これは業者は特に触りたくないヤツですね。
特殊な部品が付いています。
便座がナショナルでロータンクはイナックス。
ということは一度交換しているということになります。
シャワートイレから繋がっている矢印の部品を取ってもここから出てくる水を止める部品も無いし繋ぐ部品も無いので止水栓を交換するしかありません。
以前のシャワートイレの分岐部品はメーカー独特の特殊部品を使っているものが多く、簡単に交換できないことがよくあります。
この部品の写真を撮ってから量販店で相談した方がいいでしょう。
止水栓交換となると、もし配管が腐食していたら外すときに壁から出ている根元から給水管が折れる恐れがあります。
もし折れてしまったらなかなか取れません。
折れ込んだ部品を取る工具がありますが、なかなか素直に取れてくれないケースも多々あります。
手が入りにくい場合だと慣れていない場合、折れ込んだ部品を取るのに1時間ほど掛かることもありますね。
量販店業者が敬遠したがる作業だと思います。
では取替えに掛かりましょう。
まずスペースを確保するため便座を取り外します。
そしてロータンクへの給水管を撤去します。
次に問題の止水栓の撤去です。
「ともまい」をしないように奥の給水管をパイプレンチで固定して回したら堅かったですがうまく取れました。
給水管を確認すると普通は元々メッキ加工されている給水管が使われているのですが給水管がステンレス管に変わっていました。
恐らく以前にここの部分から水漏れが生じたので業者が交換したのでしょう。
ステンレス管なら腐食することはまずありません。
量販店業者もまさかステンレス管が入っているとは思わないでしょうね。
場所も手が入りにくかったですがなんとか取付けできました。
同梱されている給水管を設置。
形はいびつになりますがこれも給水口をうまく合わせないとストレスを掛けるようになりますし水漏れの原因になるので形を整えてから取付けします。
シャワートイレの接続部品を間に取り付ければ後は便座の取付けだけです。
取付けできました。
次にリモコンです。
施主様の指定位置に取り付け。
これはフタ開閉用のセンサーかな?
パナソニックは久しぶりに付けるので初めてのセンサー取付けでしたがこれで完了です。
量販店ではTOTOやLIXILの商品がありません。
ハウスメーカーが買い占めたのかな?
本当にシャワートイレやエコキュートの商品が入って来ませんね。
注文しても1か月以上の待ちが当たり前の時期になっています。
年末年始はトイレや給湯関係で慌てないように点検しておきましょう。