瑞原唯子のひとりごと

ショコラ


フランスの片田舎にある排他的な村にシングルマザーがやってきて、チョコレート店を開いた話。

ジョニー・デップが出ているということで見てみた。でも全然出てこないから、間違えたかなぁ…と思い始めたあたりでようやく出てきた。物語の重要な部分を担う人物ではあるけど、思ったほど出番は多くなかったです。流れ者みたいな役柄。顔はかっこいいけど、キャラクターとしては好みではなかった。

伯爵はやることが陰険だった。本人は正しいことをしているつもりだったんだろうけど。自分の不快なものや理解できないものは徹底的に排除しようとする。それもまわりのひとたちにそれとなくそうするように仕向けて。教会の司祭を利用して自分の考えを村民に押しつけようとか、神に対する冒涜では? 普通に考えて信者としてあるまじき行為だと思うんだけど…まあ自覚はなかったんだろうね。不寛容だったのは、弱くて臆病なのにそんな自分を認められなかったからかな。

主人公のほうももうすこし歩み寄る姿勢を見せるべきだったかな。ご挨拶の意味でも最初くらい教会に行ってもよかったのではないかと。行かないにしても言い方は考えないと。教会を軽んじるような言い方をしていたので、敬虔な信者ならあんまりいい気はしないだろうなと思った。相手の大切にしているものはそれなりに尊重しないと、上手くいくものもいかなくなる。一応、客商売だよね…。

最後は何だかんだ上手くいってハッピーエンドな感じだけど、何かモヤッとするのは、この主人公がイマイチ好きになれないからだろうな。あなたの好きなチョコレートとか勝手に決めつけるあたり傲慢だなと思ったり。どうしてこうみんなが懐柔されていくのかわからない。チョコレートの中毒性にとりつかれただけでは…。娘のこともちゃんと考えてあげてるのかなぁという感じだし。そう思うのはわたしの心がすさんでいるからなんでしょうかね。

子供からしたら定住しない暮らしはやっぱりつらいよ…と転勤族の子だったわたしは思う。

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