瑞原唯子のひとりごと

三度目の殺人

2018年12月27日
三度目の殺人。是枝裕和監督だからもやっとしたまま終わるんだろうなと思ったら、やっぱりもやっとしたまま終わりました。考えさせられる重い社会派が好きなひとにはいいと思うけど、楽しみたいひとには向かない感じ。登場人物は主人公も含めてみんな気持ち悪いところがあるし。そういうリアルを描いている作品なんだろうけど。多分、裁判や司法に対する批判がこめられてるんじゃないかな。真実はわからないままだけど、個人的には咲江の話したとおりで、その咲江を守るため(証言をさせないため)に三隅は殺してないと言い出したのではないかと思ってる。ラストで重盛が言うまえからそう考えていました。その前提で進めると、殺人は三隅の自己満足でしかなく咲江は救われてない気がする。父親の虐待からは逃れられたけど、毒親っぽい母親からは逃れられてないし、自分の発言で三隅を殺人犯にしてしまったし、そのうえ三隅が自分を助けるために死刑を選んだしで、たいそう重い十字架を背負わされてしまった。見て見ぬふりはしたくないと証言しようとしたのに、そのまっすぐな気持ちをねじ曲げられて、社会に、大人に絶望したかもしれない。結局、誰も救われないまま。というかね。もっときちんと警察が捜査すればもうちょっと真実が明らかになったのではないかと。咲江と三隅のつながりとかもまったく掴んでなかったんですかね?

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