瑞原唯子のひとりごと

リズと青い鳥


高校の吹奏楽部に所属する少女二人の心情を繊細に描いたアニメーション映画。京都アニメーション制作。原作は「響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章」。わたしは原作もテレビアニメも見たことがありません。

ストーリーとしては、これといって大きな波乱が起こるわけではないけど、二人の少女の心のゆらぎを映像と音で精細に丁寧に描いていて、最後まで惹きつけられて退屈することなく見られました。気付けば息を詰めたままじっと見入っているという感じです。

最初はみぞれの一方的な片思いなのかと思っていたけど、どうやら共依存めいた関係のようで。みぞれが羽ばたくことで、二人は並んで歩ける対等な友達になれたということかな。希美の存在が自分のすべてになってしまったというみぞれの気持ちはわかる。希美の嫉妬するような気持ちもわかる。特に思春期のころは視野の狭さもあってそういうのに陥りがち。そんなガラス細工のような危うさと繊細さに惹きつけられました。

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