萌絵と犀川は離れているときが多くて、ここらへんもやきもき。萌絵が弱っていたり悩んでいたりするのを見るのがつらくて。でも、これは萌絵が大人になるためのステップなんだな、うん。犀川も少しずつ認めてきてますし。かなり手強いけど、もう少しだ。いや、まだまだか(笑)。最後の萌絵のお願いのあたりは大好きです。夢と希望の違いも良かった。
今回は国枝さんのオトコマエっぷりにしびれました(笑)。
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ここからはネタバレありです。
篠崎が結城稔の代わりに歌詞を書いているというのは、萌絵と最初に話していたときにピンと来ました。で、篠崎が犯人かなと何となく思ってしまいましたが、あからさますぎるので、途中からはやっぱり違うのかなと。結城稔は違うと思ったので(根拠なし)、となると杉東千佳か結城寛かと思ったのですが、そう思っているうちに杉東千佳が死んでしまいまして、じゃあ結城寛かなぁと。最後の密室の入れ替わりはだいたい見当がついたのですが、第 1の殺人とそれ以降の犯人が別人だということは思いませんでしたねぇ。
動機は全然わかりませんでした。わかりようもないと思いましたけど。まず杉東千佳が最初の殺人の犯人であるということがわからないと、結城寛の動機も思いつきませんからね。そのまえに杉東さんが前川聡美を殺した動機というのがわかりません。嫌いなタイプで口論するくらいならわかりますが、殺してしまうほどの何があったというのだろう。以前から面識があったわけでもないのですよね。絶対に触れられたくない何かを言われて、我を忘れてしまったのだろうか。そこのところが知りたかったです。
結城寛の動機は本当にアレなんでしょうか。自分のキャリアのために、殺人者となった奥さんが邪魔になったから消した、くらい単純だとまだわかるのですけど。自分が不完全で汚れた人間だからそう思うんですかね。でも、そんな高尚さや完璧さなら、なくて良かったと思う。Fの真賀田四季もさっぱり理解できませんでしたが、もともとが理解不能の天才だったので、理解はできないけど納得はできた感じでした。
この関係者の中で、篠崎のことだけはわりと理解できます。語った言葉が適切かどうかというのはありますが、そう遠くもないんだろうなと。
あのナンバリング、うっかり「IZAM?!」と思ってしまいました、すみません(汗)。いや、絶対に違うことはわかってましたけどね。歌手つながりということで、もしかして狙ってたのだろうかとか(ありえない?)。
しかし、あとからあらためて読んでみると、犀川と篠崎の<最後の二十セント>での会話はすごいですね。ホントに超天才だわ。
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ここからは余談。今回は N大の中でも知っているところ(場所だけでなく N大祭もね…)の描写が多くて、なんとも痛かゆい気持ちになりました。懐かしいと同時に、忘れてしまいたいような思い出もあったりするので(笑)、どうも心穏やかではなかったです。
T講堂は豊田講堂ですね。ああ書いてあったので、多分わかったと思いますけど。上から見ると車の形をしている(あまりそうとも思えないけど)からこういう名前がついたとか、まことしやかに言われてたりしますが、本当のところは誰もわからないようです。
S女子大(星ヶ丘キャンパス)のモデルになったと思われるところへ、しばらく通っていたことがあります。講師アシスタントとして。ここの描写も少し懐かしかった。コーヒーは出ませんでした(笑)。
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