雷十太の小物感よ…弱い敵ほどよく吠えるというやつですね。もしかしたら殺人剣に取り憑かれた厨二病だったんじゃ。他流派を根絶するとかいってあちこち道場破りなんて、まともな大人ならやらない。なまじ剣術の腕があったからよけい調子に乗ってしまったのかと。しかし殺人剣しか価値がないみたいなことをぶち上げつつ、一度も殺したことがなかったのはなかなかに格好悪い。まあ殺された人がいなかったのはよかったんだけどね。何だかんだ殺すのは怖かったんですかね…?
由太郎の父親は刀剣を見る目はあったけど、人を見る目はなかったらしい。でも真っ当なひとでよかった。ちゃんと息子のことを真剣に考えてあげている。いくらお金があっても、息子のためにドイツに行くとかなかなかできることじゃないと思う。
由太郎は尊敬していた師に裏切られて、腕が動かなくなり、夢も絶たれてしまった。大人たちが何も声をかけられない重い空気の中、特別扱いしない乱暴なくらいのエールを送る弥彦がすごい。これをどう受け取るかは相手によるけど、由太郎にはきちんと響いたようだし…本当によかった。