昨日に続いて入院中の話。
11月の3連休明け、5日には同室の人が立て続けに退院したことで、私は4人部屋に1人取り残された。
はぁ…。人の気配ってちょっとしたことで感じていたんだな~と改めて実感。
午後3時の時点で誰も入院してこなかったので、これ以降は”緊急入院”以外で入ってくる人はいないな、夜は1人だな、と寂しく思っていた。
まぁ仕方ない。翌朝には私も退院だ。
タブレットで見るYouTubeをイヤホンなしで聞ける、それは良いじゃないか。
そう思っていたら…。
午後4時を過ぎてバタバタと向かいのベッドが騒がしくなった。
カーテン越しに様子を窺っていると、それ以外ないと思っていた"緊急入院"の様子。
おぉ、本当に来た。さすが大学病院。
色々なスタッフさんが入れ替わり立ち替わりやって来て、入院の説明とかしている。
その方はつい数週間前に退院していた患者さんのようで、大体のことはご存じだった様子。
お母さんが荷物を取りに帰っているというのも聞こえたので、入院するつもりはなかったんだろうな~。
バタバタしているうちに、夕食の時間になった。
緊急入院の所為で箸も何もないとのことで、割り箸が提供されていたようだ。
身体が辛いようで、時間をかけながら食べていたようだ。
そこで「ん?」と思った。
彼女、水分は手元にあるのかな?
配膳の際にフルネームと生年月日の確認があるので、聞こえてしまったのだが、私より18歳年下だった。
顔を見かけたときに若いな、とは思っていたのだけど、まさか30歳そこそこだったとは。
歯磨きや洗面を終えた私がベッドで片付けをしていたら、下膳担当の方がひょいと顔を出した。
実は、洗面中に新規入院の彼女と間違えて声を掛けられていたので、その謝罪だった。
「さっきはすみません」程度の軽い謝罪。こちらも「いえいえ、いいですよ」で済む程度の間違いなので、お互いに笑って流した。
その後ろから新規入院の彼女も顔を出してきてくれたので、彼女のベッドまで行ってみた。
そして気になっていたことを訊ねた。
「水分、何か持ってます?」
そうしたら、食事についていたお吸い物で水分は摂った、とのことだった。
いや、それ、積極に取れと言われる水分じゃない。
急いで私の冷蔵庫から、ペットボトル(500ml)の水を持ってきて「明日退院なのに買いすぎて、確実に余るから」と差し出した。
最初は遠慮していた彼女だったけど、「いいから」と押しつけた。
ここは10階、売店は1階。自販機はエレベーターのそば。ここはエレベーターから一番遠い部屋。
売店にしろ自販機にしろ、今の彼女にはそこまで行くのが苦痛だろうと思ったので水を渡した。
翌朝、担当医の回診の際には、「水を貰えたので飲んだ」と言うようなことを報告していたのが聞こえた。飲んでくれて良かった。
頼まれれば買いに行くことは構わないが、金銭が絡むやり取りはさすがにマズいだろう。
ご家族からの荷物は消灯時間直前に届いていたようだ。
最後の最後に、人のお役に立てたなら良かった(自己満足なのは百も承知)。