あれから20年

阪神大震災から20年。
本当にあっという間だったなという印象を受ける。
あの頃生れた子たちが今年成人式というニュースを聞くと、もうそういう時代かと時の流れの早さを実感した。
阪神大震災以降に生れた子たちばかりが成人していくわけだ。
被災地に住んでいる子たちはともかくとして、他地域に住んでいる子たちにとってはとっくに「歴史の中の出来事」なのだろうな。
我々が、関東大震災を「歴史の中の出来事」として捉えているように。

大学進学後に神戸出身の男性と友達になった。
彼の家は、家の中がメチャメチャに散らかる程度の被害で、大きく損壊を受けるとか、家族がけがをするとか、
そういうような被害はなかったそうだ。
だが、それから数年後、別の男性と知り合って、どういう会話の流れだったか、震災の話になった。
彼は倒れてきた家具に足を挟まれて身動きが取れなかったそうだ。
それが幸いして、挟まれた足の打撲程度で済んだ、もし身動きが取れる状態だったら、生きていなかったかもと聞き、
本当に一瞬の差が生死を分けたんだなとしみじみ感じてしまった。

高校の音楽室で見た、神戸の惨状は今でも目に焼き付いている。
見たくない、という人もたくさんいるだろうけど、今後の教訓のためにも、あの時の映像は、全部とまでは言わないが、
一部は残しておくべきだと思う。
今、どちらかというと東日本大震災の記憶が強烈で津波に対する対策に重点が置かれている気がするが、
直下型への備えもしっかりしておくべきだと思う。