その理由は、父の運動のことについてだ。
父は退院後、ずっと寝たままの姿にイライラして、
17時頃、私は父の掛布団を剥ぎ取り、
「昼間は、起きていて!寝るのは夜でしょう?」と。
その後、父に服を着替えてもらい、
2軒先にある郵便ポストまで歩いてもらうことにした。
ところが、、、、
我が家の玄関~門まで歩くのが限界のようで、
その先に進もう!とせず、歩みが止まってしまった。
で、私は、なんとかポストまでは、、と思っていたから、
強制的に歩いてもらった。
帰宅後の父は、エントランスで1時間位の休憩していた。
19時半過ぎ、夕飯の食器を取りに行けない!と言い出し、
また歩いてくれないのだ。
そこで揉めていると、
仕事から帰宅したばかりの兄が姿を現した。
「俺は、20代の頃から
ずっと親父みたいな状態の患者さん多数、接してきたけど、
数年前の右大腿骨径部骨折した時にも、
今後のことを伝えてるはずだよ。
このまま運動しなければ、ドンドン足が弱り、
次は、左大腿骨径部骨折するよ!って。
その次は、腰を骨折して、
その後、膝の左右も同じ様になるよ!って。
事実、今回、右の手術跡を庇いすぎて、
日頃の運動不足から左大腿骨径部骨折になったでしょ?
ということは、必然的に次に起こることが分かるよね?
今の親父は、物凄い前傾姿勢だから、
自然と、足のカカト部分に体重が掛り、
後方へ転倒しやすくなってる状態だ。
そうなると、、、どうなる?」と。
ずっと説明していた。
父には、独特な理論を持ってるから、
説得するのも一苦労してしまう。
例えば、、、
6年前、直腸ガンの手術をしてるのだが、
その際、10センチ程度の腸を切除した。
術後、背中を丸めるようになった。
(昔の父は、背筋をピンと張り、上向き加減で歩いたりして、姿勢は良かった)
何故、背中を丸めるのか、、、
その理由を兄が父に訊ねた。
すると、父は、、、
「腸を切ったから、背筋を伸ばしたら、
お腹の中の縫合部分が切れてしまい、
便が飛び散ったら大変だから、
切れないように、お腹を丸めてる」と。
父の答えを聞き、咄嗟に兄が、
「なぁ親父~、その考え方ならば、
こんなに背中を丸めてると、
背中側の腸の縫合部分が切れちゃうよ!
だから、背筋を真っ直ぐにして、
お腹側も背中側も均等にしなきゃ!!」と。
その直後、父の背筋はピン!!と真っ直ぐなった。
こんな感じなので、
右大腿骨の人工骨頭に対しても、同じような現象が、、、。
父独特の考えがあるから、
なかなか理解してもらうのは難しいよ。