前回の続きを。
最近、たま～に言う。
「今なら、
子育ても落ち着いて出来たんでしょうけどね、、、
やり直せるものなら、やり直したいわ」
兄なんて、ピリピリ感が丸出しの母を
特に影響を受けてるんじゃないかな？
私は奈良の伯父宅(母の生家)に預けられたので、
そこまでは、、って感じかな。
おそらく、子育てにおいて、
学校、受験、お稽古事、勉強のこと、
子供の将来のこと。
そんな色んなこと全てが、
若かった母の肩にのし掛かっていたのだろう。
毎日が戦争のようで、もう必死だったようだ。
それには理由がある。
母方の従兄弟には、兄と同じ年齢が３人(兄を含む)いる。
母の長兄の子供(末っ子、１０月生)、
次兄の子供(中間子、５月生)、
そして、我が家の兄(４月生)だ。
のちに、兄と従兄妹の３人はものすごいライバルな存在となり、、、
ここでの詳細は控えるが、国立もいれば私立もいる。
余談だが、、、
母には他に兄弟がいるが、
今日は兄２人の子供達＆兄のことを。
この３人は生まれてから就学する頃まで、
さほど問題になるようなこともなく、
どの子も仲良く育った。
ところが、、、、
この従兄妹同士が、たとえ１歳でも差があれば良かったんだけど、
同学年となれば、そりゃ大変で、、、。
小学校、中学校と大きくなるにつれて、
本人達の学力も鮮明になり、
ライバルというか、互いに競争するようになってくる。
母自身の学生時代、
お勉強ノイローゼになっていることもあり、
誰かと競争させることは嫌った。
兄本人が精一杯、自分なりに頑張ってくれれば、、、
というのが母の考えだったらしい。
なので、
○○ちゃんには負けたらダメよ！
とは一切、言わなかったそうだ。
でも、、、母の身内達は違ったようだ。
終業式の日の夜、
必ず祖母から電話が母に掛かってきた。
「○○(兄の名前)の今学期の成績は、どうだった？」と。
残る2人の成績と比較している電話が、
１学期、２学期、３学期の年に３回、
これが９年間に渡り続いたのだ。
そうなると、母は多大なプレッシャーを受けて、
精神的に辛くなっていった。
その上、仲の良かった従兄弟同士も
徐々に距離を置き始めるようになる。
ある日のこと。
母がそんな状態になってることを知らない祖母から終業式の夜、
いつものように電話が入った。
今まで親に反発したことのない母は、
祖母に思いの丈をぶちまけた。
「お母さんとは違って、
私は、首席にもなれなかった落ちこぼれなのよ！！
私も学生の頃に比べられて、ストレスが酷かったの！！
あの子達には、そんな思いをして欲しくないの！
孫たちの成績なんて、どうでも良いでしょ！！
将来の進路も、あの子達の意思で決めれば良いし、
それを強制することなんて誰にも出来ないでしょ！
私たち親がしっかり育ててるんだから、
黙って見ていて欲しいの！！
もう電話なんて掛けてこないで！
いい加減にしてよっ！！」と、
ワンワンと泣きながら訴えたそうだ。
余程、電話が辛かったのだろう。
毎回、学期末が近づくと、ソワソワし始めて、
様子がおかしくなっていく母。
この電話を聞いてる兄もストレスになってたことだろう。
もっと僕が頑張らねば、、、ってね。
母は、子供たちに勉強することは勧めたけど、
それは誰かと競争する為じゃなく、
自分が将来、なりたい仕事を選ぶ範囲を拡げる為！
ということを子供たちに言い続けて育ててきた。
母と祖母の言い合いで、
仲裁に入ったのが祖母の妹(母の叔母)だった。
この叔母に、これまでの思いの丈を全て訴えた。
その後、叔母が祖母に注意喚起してくれたそうだ。
兄が中学生の頃くらいかな？
母のメンタルも崩壊していき、
日常生活さえも困難な状況になってしまった。
通院先の病院で処方される抗不安薬＆睡眠導入剤を手放せなくなり、、、。
その頃、生まれたばかりの私は、
母の長兄である伯父夫妻に預けられることになった。
その期間は１２年間にも及んだ。
実は、、、
母の次兄の妻も、この時期(１年位かな)
精神的に追い込まれて精神科で入院していたそうだ。
今は、母＆伯母もすっかり元気を取り戻しているけどね。
これらを身近で感じたことは、、、
過度な競争は、子供にも親にも誰一人として、
良い影響は与えないんじゃないかな？と。
もし競い合いがなければ、ひょっとしたら、、、
私も大阪で両親の下、楽しく食卓を囲んでいたのかな？とか思ってしまう。
